【ほのぼの】石川県のイカモニュメントが大人気

石川県能登町。日本海沿岸でイカやズワイガニが名産の地域です。ボードゲーマーには『ごいた発祥の地』と言えばピンと来る人も多いでしょうか。人口1万5千人に満たない穏やかな田舎です。

漁師の間で流行した『ごいた』というゲーム

去年の2021年3月、市役所の指導の下でこの地域に巨大なイカのモニュメントが建造されました。その名もイカキング。それだけなら「ふーん」で終わる話なんですが、なんとこの謎の物体の建造には新型コロナ対応の臨時交付金2500万円が投じられたのです。

コロナ対応交付金で作られたイカキング。

コロナ対応の臨時交付金というのは当然ながらコロナ対策に使われるものであり、建造当時は『医療にあてるべきでは』『税金の無駄づかい』『何の意味があるのかわからない』といった批判が噴出しました。確かに今考えても意味がわからない。よく企画通ったものです。

このファンキーでクレイジーなニュースはニューヨークタイムスなどを通じて海外でも取り上げられ、世界中で脚光を浴びました。以下は建設当時の外人の反応です。

触手のことを考えると……変態アニメファンには興味深いかもしれない。
この像を訪れるために旅行する人は本当にいるのか?

各市町村区の知事は、現金が手に入ると好き勝手する。そして、彼らはまた泣いて戻ってきて、さらに資金を求める。世界中で同じことが起こっているのではないか?

一つ確かなのは、日本に行くとき妻に「ねえ、能登に行こうよ。ピンク色のコンクリート製の巨大なイカがいるって聞いたよ」なんて言わないということ。

こんな感じで国内のみならず世界中から嘲笑とバッシングを受けたイカキングちゃんだったのですが、先日能登市役所の発表した報告書によると、なんと経済効果は約6億円、宣伝効果は約18億円にものぼることが判明したのです。

イカキング大人気。インスタ映え最強。能登町を訪れる人の45%は『イカキングを見に来た』と回答。

これほどの経済効果を生んだ理由は、バカ過ぎて世界中のメディアやニュースで繰り返し報道され知名度を上げたこと、そして主にSNSを通じて一般層に広く知れ渡ることになり、注目を浴びたことだと能登市役所は分析しています。

一言で言えば炎上商法なんですが、結果としてこの大王イカは能登町の財政を大きく潤すことに貢献しており、これからも愛されるモニュメントとして存続していくことでしょう。

以上、ほのぼのニュースでした。

ヘビのモニュメントも作ってみないか?