【無差別殺人未遂】各地で頻発している『ジョーカー』

10月31日、ハロウィンの夜。渋谷のスクランブル交差点で若者たちが賑わう中、京王線特急電車の中では映画『ジョーカー』のコスプレをした男性に70代の男性が胸を刺され、ライターオイルで放火されるという痛ましい事件が起きました。

犯人は自称住居不定、無職の服部恭太容疑者(24)で、6月頃に失業したばかりの犯行でした。犯行動機は「仕事や友人関係がうまくいかず死にたかった」と述べているとのことです。事件の直前に恋人と破局したのではないかという情報もあります。

これを契機にしているのか、この事件を機に注目され始めただけなのかは分かりませんが、11月に入ってから各地で刃物を使った無差別殺人を狙う事件が頻発しています。まとめてみました。

ジョーカー2号

11月6日の朝、門前仲町駅付近の東西線車内にて、50代の電気工の男性が30代の女性に向かって刃物のようなもの(後に千枚通しと判明)を向ける事件がありました。本人は「マスクをしていないことをバカにされて腹が立った」と供述しているとのことです。

ジョーカー3号

https://twitter.com/ShinadaDai1330/status/1457011870531932160

11月6日の終電、日が変わって7日の深夜、南浦和駅付近の京浜東北線車内にて「車内に刃物を持った男がいる」と車内放送があり、現場は一時騒然となりました。犯人は捕まらなかったようで詳細は不明ですが、警察の機動隊員がかけつけるほどの事態だったようです。

ジョーカー4号

事件は11月8日午前8時37分に熊本駅を出発し、新八代駅に向かっていた九州新幹線「さくら401号」の車内で起きました。3号車に乗り込んでいた福岡市博多区の職業不詳・三宅潔容疑者(69)が車内にオイルのようなものをまき散らし、ライターで紙に火をつけ放火をしたのです。

幸い、すぐに火は消し止められ怪我人は出なかったそうですが、犯人は「東京の京王線で起きた事件のニュースを見てやった」と述べていることから模倣犯だとされています。

ジョーカー5号

11月8日の朝、茨城県水戸市の住宅街にて刃物を持った男性が暴れるという事件がありました。逮捕されたのは無職・野田翔太容疑者(23)です。

警察によると「息子が暴れている」と野田容疑者の母親から110番通報があり、警察官が駆け付けると野田容疑者がナイフを持って切りかかって来たとのことです。拳銃で威嚇射撃を行い無事に取り押さえられましたが、犯行の動機などは不明です。

ジョーカー6号

11月8日の夜、仙台北警察署に包丁を持った男が押し入り、警察官に突きつけるという事件がありました。逮捕されたのは無職・渡部忍容疑者(47)です。

警官に説得されたものの包丁を捨てず、自らの太ももを切りつけるなどした為に警察官数人に取り押さえられ、犯人自身以外に怪我人はなかったようです。

犯行の動機は「死のうと思った」と述べているとのことです。

ジョーカー7号

11月9日、宮城県登米市の児童施設『宮崎こども園』に刃物を持った男性が押し入るという事件が発生しました。犯人は無職の大槻渉容疑者(31)で、「子供を殺して死刑になりたかった」と述べているとのことです。

幸いにも職員に取り押さえられた為に怪我人は出ませんでしたが、「最低2人は殺そうと思った」と犯行の動機を語っていることから、一歩間違えば大惨事になっていたことでしょう。

ジョーカー8号

11月15日の16時頃、福島駅で80代の女性が自称69歳の男性に刃物で切りつけられるという事件がありました。女性の命に別状はないそうですが、「犯人とは面識がない」と述べているとのことです。

容疑者は自称、住所不定・無職の高橋清容疑者(69)で、犯行の動機については「記憶がない」と語っているとのこと。しかし小型のナイフ2本を所持していたということなので突発的犯行かどうかは定かではありません。

まとめ

いずれのケースの犯人にも共通するのは電車内や住宅街など公共の場で、不特定多数の人々に対して害意を持って行動しているということです。

もちろん全員が『元祖ジョーカー』の模倣犯というワケではなさそうですが、これだけ事件が続いていると電車に乗るのも何だか不安になってしまいますよね。

一説によるとこういった事件を起こす人たちは、精神的に何か障害を抱えたサイコパス気質というケースは実は少なく、犯行の源泉は『怒り』にあるのだそうです。

一番多いのは、人間関係のもつれです。恨み、憎しみ、復讐心…。そういったものを抱えてムシャクシャして、「誰でもいいから殺したかった」と犯行に及ぶのです。元祖ジョーカーも犯行の直前に失業したり恋人と破局していますね。

ほとんどの犯人が職業不詳、あるいは無職であるように社会から孤立した『社会的弱者』が更なる弱者を狙い、優越感を満たして社会的注目を浴び、歪んだ自尊心を満たそうとする…という心理があるのかもしれません。

コロナ禍の爪痕で日本の経済は悪化し、その日の食事もままならないほど困窮している人はたくさん増えて来ています。今後もこのような事件は続く…かもしれません。

あらゆる社会で最も危険なものは、失うものなど無い人間である。
by ジェイムズ・ボールドウィン