ここが難しい!マーダーミステリーのシナリオ作り

イルルも3本くらい仕上げてます

流行がすっかり浸透し、コロナ自粛期間中にオンラインで遊べるゲームの需要が高まったおかげで、マダミスのシナリオがどんどん登場していますね。

以前はオンラインで公開されてるシナリオなんて数えるくらいだった感覚なんですが、今はマーダーミステリーWikiなんてウェブサイトも登場して隆盛を誇ってます。まさに世はマダミス作者の群雄割拠時代

そこで今日は、『私も作ってみたい!』っていう人向けに、シナリオ作りの流れをご説明していきたいと思います。(あくまでイルルなりの個人的な意見です)

大まかな骨格作り

まず、最初に考えるべきなのはシナリオの導入と結末です。

導入(事件の起こり)

ポピュラーなのは殺人事件の発生ですが、最近のシナリオはその辺自由な風潮があって、『冷蔵庫からプリンを盗んだ犯人を捜す』とか『ウイルスに感染している人間を捜す』といったような、人が死なないシナリオもたくさんありますね。

しかしいずれのシナリオにも言えるのは、大事なのは犯人を捜すことへの納得感ではないかと思います。なぜ、プレイヤーたち自身が犯人捜しをしなければならないのか、ということです。

例えば、フツーの殺人事件であればとりあえず警察呼べばいいじゃん、って思ってしまいますよね。そこでプレイヤーらに導入の納得感を持たせる為に、何らかの設定が必要な訳です。例えばこんな感じです。

  • プレイヤーたちはマフィア組織の犯罪者であり、警察に頼れない。
  • 孤島にいて天候が荒れているので、警察が来るのが明日になる。
  • そもそもプレイヤーたちが警察である。

あとは、『プレイヤーたちの中に犯人がいる』っていう情報も重要になってくると思いますね。例えば、被害者が自殺に見せかけて殺害されている場合、何か不審な点がなければそのまま自殺として処理しますよね、現実では。犯人捜そうぜ!ってノリにはなりません。

イルルもこの辺失敗してるところがあるんですが、これらに留意して導入を作成し、更に結末に繋がる伏線を散りばめておくとナイスだと思います。

結末(事件の終わり)

いわゆる”オチ”ですね。ここでマダミスの評価が大きく分かれます。長々と結末を書かなくてもいいんですが、ここでもやはり納得感が重要になって来ます。特に重要なのは、事件の起こりと繋がって点と点が線になるかどうかですね。

終わらせ方が強引なものや、こじつけ感が強い結末だと評価が低いことが多い気がします。例えばこういうのはやっちゃいけないような気がしますね。

  • ゲーム中に気づくことが不可能な、後出しジャンケンな要素がある。
  • 『超能力で殺害した』など、トリックが稚拙で突飛である。
  • エンディングテキストが数行程度しかない、内容うっすい。

オチがエモければエモいほど素晴らしい作品だと思いますが、マダミス作者の皆さんは(多分)プロの物書きではないでしょうから難しいですよね。イルルも学生時代に趣味で小説を書いていましたが、この辺の技量はまだまだです。

特にイルルが気を付けているのは『バッドエンド』です。
マダミスシナリオはエンディングが複数あるのが通常ですが、事件を解決出来なかったケース(いわゆるバッドエンド)だと内容が薄いシナリオを多く見かけるんですよね。例えばこんな感じ。

  • グッドエンド
    → おめでとう!君たちは見事事件を解決し、それぞれの目的を果たし、成功者として歴史に名を刻み、ものすごい栄誉とハッピーな人生を享受するのであった!ちゃんちゃん!
  • バッドエンド
    → あ~あ、ダメでした。みんな死にました。おわり。

この感じ…分かって頂けます?w
こういうケースだとバッドエンドに行った場合の不完全燃焼感がハンパないんですよね。サウンドノベルとかゲームブック作ったことがある人には分かると思うんですけど、物語の分岐って作るのは面倒くさいもんです。でも、評価の高いシナリオはバッドエンドでも満足感が高い”オチ”を用意していることが多い気がします。

プレイヤーの設定

大体、導入と結末を考えるとプレイヤーが何人くらいのシナリオか想定出来ていると思います。例えば三角関係がテーマのシナリオだったら最低3人必要ですし、学生サークルの中で起きる事件がテーマなら登場人物は4~5人以上って感じですよね。

プレイヤー人数

結論から言うと、最初は4人程度のシナリオが作りやすくていいんじゃないかと思います。プレイヤーの数が増えるとその分キャラクターシートを作らなければならず、行動に矛盾がないように事件に絡ませていくと結構大変です。

かといって、3人のシナリオだと犯人が浮きやすくなり、密談も必要ないのでゲームとしての濃厚さは薄れる気がします。短時間向けのシナリオだと逆に少人数の方がおススメですけどね。ちなみに2人用のマダミスは特殊なシナリオが多いのでこの定義にはあまり当てはまりません。

モブキャラを作らない

キャラを追加していく上でありがちなのが、設定が面倒になって内容の薄いキャラ、いわゆるモブキャラを作ってしまうことです。一番理想的なのは、誰がどのキャラを引いてもそれなりに楽しめる作りになっていることですね。

イルルが経験した中では行動情報さえ記載がないモブキャラが入ってるシナリオとかありました。全てのキャラに何らかの絡みを作るのはかなり難しいですが、どうせならキャラクターシートを読んで感情移入出来るキャラで遊んだ方が楽しいですよね。

プレイヤーの名前

プレイヤーの名前はなるべく記号化して覚えられる方が円滑にプレイ出来ると思います。例えば、セカンドステラのアンリさんのシナリオなんかは、キャラ名が全てカタカナ表記になってします。サトシとかユリコみたいにね。こういう風に覚えやすいよう工夫するといいと思います。ちなみにイルルもお手本にしてキャラ名はカナカナ表記にしてます。

あんまり凝った名前や日本人に馴染みがない名前だと『あんた誰だっけ?』ってなってプレイに支障をきたしてしまいます。名前自体にトリックがあるシナリオもありますけどね。

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引用元:http://joujakuvip2ch.doorblog.jp/archives/65973828.html
作品:中間管理録トネガワ(1巻) 原作:萩原天晴・漫画:橋本智広、三好智樹・協力:福本伸行

シナリオへの肉付け

骨格が大体出来たらシナリオに少しづつ肉付けしていきます。具体的には、どのプレイヤーもそれなりに怪しい行動させたり、伏線を散りばめたり、サブターゲットを設けていったりする作業です。

推理要素を散りばめる

ミステリー小説のように推理する要素をプレイヤーに埋め込んでいきます。ここはサブターゲット(プレイヤー毎の隠し持っている目的)にリンクする部分が多いと思います。よく見かけるのはこんな技法でしょうか。

  • 殺人は犯していないが、被害者や他のプレイヤーに恨みがあり、それを隠さなければならない。
  • 浮気や三角関係などの恋愛絡みで、他の誰かを庇っていたり、特別な情報を持っている。
  • 凶器を持ち去ったなど、間接的に犯人を手助けしており、それを隠している。

あまり情報量が多いと時間内に収まらなくなってしまいますが、一番ポピュラーなのは『行動情報』の他にこういった『秘密情報』を各キャラが持っているスタイルですね。

アハー体験に導く

アハー体験とは何かを閃いた際、喜びを感じる知覚現象のことです。誰でも自分の推理が事件解決の要因になったら嬉しいもんですよね。直接的な答えを示さず、伏線を回収することでいかにアハー体験に導けるかがマダミスの出来の良さに直結すると思います。

一般的な推理小説だと主人公がトリックを次々と破っていくことで、読者に解を示していってくれるんですが、マダミスはこの部分をプレイヤーに委ねないといけません。これが難しいところです。

ポピュラーなのは時間経過と共にヒントが与えられ、推理に新しい展開を与えていくスタイルですね。ある種、マダミスの醍醐味とも言えます。

犯人側の立場を取っても、事件の裏側に何らかの謎が潜んでおり、正体を秘匿しながらその謎の解を探るシナリオの方が面白いですね。

システムを考える

どちらかといえば骨子の部分かもしれませんが、マダミスのプレイ方法も色々ありまして、現在はこのようにパターン分けされています。どれを採択するか、シナリオに合わせて最適なものを考慮する必要があります。ちなみにイルルはユドナリウム推し。視覚的な没入感が違います。

初心者は、まずはとりあえずメモ帳に書いて、PDFなりJPEGにしてDL形式で配布するのがいいでしょうね。数百円~数千円で販売しているモノも多いです。目指せマダミス長者。

形式内容
対面その名の通り、リアルで集まって遊ぶ形式。シナリオ作者自らがGMをする公演型も多い。コンポーネントの印刷やパッケージングが必要。
DLメモ帳などでシナリオを作り、Boothなどで配布してダウンロードして遊んでもらう形式。簡単。
ブラウザウェブサイトに直接シナリオ情報を記述し、遊んでもらう形式。
ユドナリウムTRPGを仮想空間で遊ぶユドナリウムというサイトを使ってプレイする形式。カード画像などを作る技術が必要でちょっと難しいが視覚的に優れる。
ココフォリア最近増えてきた。ユドナリウムと同じようにココフォリアというサイトを使って仮想的に遊ぶ。
アプリミステリープレイなどにシナリオをアップデートし遊んでもらう。開発元との交渉が必要なので敷居は高いと思う。

まとめ

以上、イルルなりのマダミス作り手順でした。参考になるか分かりませんが、興味があったら是非筆を執ってみて下さい。自分の作品を遊んでもらって『楽しい!』って意見を聞くと本当に嬉しくなりますよ。

イルルのシナリオも良かったら遊んでみて下さいね。
https://166.news/murder-mystery/

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