転職して良かったなっていう話

この記事は『転職成功してハッピー!』っていう話なのでご注意ください。

転職活動を始めるまでのきっかけ

もともと、私は転職ってものに抵抗感がありました。

父親が1つの企業で一所懸命に働き、それなりに高年収(バブル期経由)で、定年まで勤めあげるのを見てきたからです。

なんとなく、『1つのところで頑張って働いていればいつか報われる』という考えを持っていました。

あと正直、『なんか面接とか面倒くさい』って気持ちも強かったですね。

会社への不満はあった

私は新卒で入社して、紆余曲折ありましたが同じ企業で何十年も働いてました。

けど、辞める数年前から年収がほとんど上がらないという不満がありました。

一年に一回面接があって、普段の働きっぷりを複数人で審査して業績評価がS~Fまで評価され、高い評価なら当然年収アップするんですが、私の場合毎年A~B評価なのに大して上がらない。

理由は『今、会社に余裕がないから』か『年功序列だから』でした。

金融関係の企業だったんですが、古い銀行とかってのは体育会系で、バッチリ年功序列だったりします。

いくら若手が頑張っても意味がないふる~い体質ですね。

人間関係は非常に良好で、仕事もラク(というか暇)でゆる~い環境。

逆に言えば年収さえ高ければ転職してなかったと思います。

何が言いたいかっていうと、転職ってみんな『現職への不満』があるんですよね。
100%前向きな理由なんてないって。

paizaとの出会い

そんな感じで、『年収さえ高ければ文句ないんだけどな~』とモヤモヤしながら過ごしていた日々。

ある日ふと、暇つぶしにプログラミングの勉強をしてみようかなと思い立ち、ウェブサイトを検索しているとpaizaぱいざにたどり着きました。

なんか場末のソシャゲみたいですが、要は指定された機能を持つプログラムを書くとステージクリアになるミニゲームみたいなもの。電卓のプログラムを書け!みたいな。

問題はきちんと実践的で、当然ながら書くプログラムも実際に動作する言語で書かないといけません。

難しい問題ほどアルゴリズムへの理解が求められます。

paizaは常にこういうプログラミングゲームを無料公開していて、ブラウザ上だけで遊べます。

へ~、これは勉強にもなるしいいやん!

って思ってのめり込んでいたんですが…。

これって転職サイトだったんですね(^q^)

カラクリは簡単で、可愛い女の子イラストのプログラミングゲームコーナーでIT技術者を釣り上げ、スキルチェックをするとアカウントに記録されて、企業からスカウトが来るという流れです。

見事に引っ掛かりました。

まあでも変にお金を取られるワケでもなく、自分の市場価値(=どんなスカウトが来るか)が見えてくるんでまあいいかと思ってました。

ついに転職活動開始

paizaに登録して何日か経過してから、スカウトメールがバシバシ来るようになりました。

で、年収1000万超!フルリモート!みたいな魅力的なスカウトがめっちゃ来るんですよね。

嘘でしょ?こんなもらえんの?みたいな。(実際は良く見せてるだけでウラはあるんですが)

決して私は有能な方ではありません。大学はFランですし持ってる資格も基本情報くらいです。

そしてスカウトメールって言っても一斉配信なんでどれだけ私の経歴をチェックしているか不明です。

でも一応ちゃんとした転職サイトなんで、ハロワみたいなカラ求人ではないはず…。

それから私は、暇さえあればスカウトメールを眺めるのが日課になりました。

カジュアル面談を受けてみる

今や一般的なんだと後から知りましたが、企業との面接にはまずカジュアル面談というのがあって、人事担当者と就職希望者の間で『とりあえずお喋りしてみる』みたいな機会が設けられます。

当然、正式な面接ではない扱いなので落選とかはありません。雑談の延長みたいな。

当時の私は『今の仕事を辞める気はないけど、スカウトして来る人たちの話を聞いてみたいな』って感じでいくつかカジュアル面談を受けました。

そしたらね、なんかどんどん魅力的に思えてくるんですよね。

なんていうか…なんだろう…新しく好きな人が見つかったみたいな高揚感というか。

どの企業も『もしここに勤めたら楽しそうだな』って思えてきちゃったんですよね。

転職の決意…とどめの一撃

そんなフワフワした気持ちだったところへ、転職を決意させるトドメの一撃が発生しました。

当時取引先だった超大手企業が倒産したのです。(全国ニュースで連日報道されるほどでした)

勤めてた会社も大ダメージを受け、ほとんど倒産みたいな感じになりました。

でも、母体であるホールディングスがデカいので、会社潰れたからリストラみたいなことにはならないんですけどね。

でもなんか…いい加減疲れちゃったんですよね。流浪の民になるのが。

そのまま在籍していればホールディングスの別会社に転籍して今まで通りの仕事をするだけですが、年収アップなんて話はまた遠ざかっていきます。会社潰れた年に昇給とかありえない話なので。

私も人生の節目を迎える年。転職出来る年齢としてはギリギリです。(人それぞれですが当時私はそう思っていた)

もうマジで転職するかー!と決意しました。

ちなみに後からニュースで知ったんですが、大手の取引先(というかその業界全体)が他にも次々とダメになってしまったんで、マジで転職しといてよかったです。

爆死しまくり

一次面接も受けるぞー!久々にスーツしっかり着るぞー!

みたいな感じで、とりあえず4社ほど面接を受けてみたんですが結果は全滅。

面接時は『めっちゃいい感じだったやん、余裕やろ!』ってそれぞれ思うんですが全部ダメ。自意識過剰?

中には私が作った業務アプリを使ってる企業もありました。絶対ウケいいやんと思いました。お前らの使ってるソフトの設計者が来るんやぞ?でもダメでした。

どれも最終面接にいかず、二次面接あたりで落とされてしまいます。

中には能力試験を受けるケースもあり、それで落選だとさすがに凹みます。

これは最近の学生が就活で鬱になるのもわかるなぁ…。

としみじみ感じながら、それでも前向きな気持ちで頑張りました。

私とて社会人としては百戦錬磨。まず失敗した冷静な自己分析、次へ備えて改善。その辺は自然と出来ます。さすがに。

連続して内定

能力試験のためにちゃんとSPI対策本買って勉強して、自分のポートレートサイトも作って、paizaでのスキルチェックもAランクまで取得しました。(ランクが高いほどハイクラスな"ゴールデンスカウト"や"プラチナスカウト"が届きやすい仕組み)

で、準備万端にして受けたA社とB社、転職活動を始めて5~6社目となりますが、そちらは見事内定をいただきました。めっちゃ緊張しましたよね、もう。

A社は30代の若手社長で、まだ会社が出来てから1年ほど。12人しかいない会社で、イチから創っていく楽しさがある。年収は転職前より+120万アップ。フルリモート。

B社は非常に古い歴史の会社で、30人くらいの中小企業。私の得意なSE業務に従事することが出来て、年収は転職前より+150万アップ。週三回リモート。

まさに"人生の岐路"なんでめっちゃ悩んだんですが、結局最後は年収が150万もアップして退職金付きのB社に額面で釣られて決定しました。(笑)

転職活動の中で思ったこと(コツ)

少し閑話休題。私なりに転職活動が成功したコツを実体験で書いてみます。

エージェントはスルーする

基本的に転職エージェントって、保険会社と同じようなもんで、転職を成功させると企業からお金がもらえる仕組みなので、多少無理にでも転職させようとしてきます。

私もエージェントとお話した時、『年収が現職と同じくらいでもやりがいがあったら転職したいですよね!?』と薦められました。そりゃ低年収な条件ほど求める企業は多い(=転職成功の可能性が高くなる)でしょう。

でもしっかり『年収に不満があるから転職したい』って最初にpaizaに言ってあるんですよね。

転職エージェントすべてが悪いとは言いませんが、そんなこんなであまり信用出来ず、エージェントとコミュニケーションは取らずに活動していくことにしました。

周囲の意見を聞いても『エージェントは当たり外れが大きいよ』というアドバイスが多かったように思います。

前向きなことしか言わない

これはもうさんざん言われてることなので今更ですが、多少嘘をついてでも面接時にネガティブな発言をしないことです。前の会社は残業がひどかったとか、人間関係が最悪だったとか。

ぶっちゃけ相手もわかってます。前向きな理由が100%じゃないってことは。

それでも、いかに転職での熱意を前向きに伝えられるか、というのが面接の場では求められます。なんていうかもう様式美みたいなものです。企業側も前向きなことしか言わないです。

落選しても人間性が否定されてる訳じゃない

これもまあよく言われていることですが、例え面接に何度も落ちてしまっても、『お前は社会に必要ない』と言われてるワケじゃありません。落ち込まないで前向きな気持ちを持つのが大事。

メンタル強めな私でも落選が続くとかなり凹みましたけどね。そういう時は酒、酒に限る。

これだけは確認すること

入社する前に確認するべきだけど、うまく言葉を言い換えた方がいいもの。

残業は多いですか?→業務の繁忙期はいつ頃ですか?

いつも忙しい、とかあやふやで答えられない感じだったら黄色信号。

毎年年収上がりますか?→業績の評価制度はどんな感じでしょうか?

評価制度がない、またはちゃんとしてない場合は昇給の仕組みがしっかりしてない場合が多い。

ブラックですか?→社員の皆様はいずれも経歴が長いですか?

当たり前だけど経歴が短い社員ばっかりの場合は、退職者が多いってこと。人が定着しない会社はブラック。

転職完了

話を戻して私の転職後生活の話へ。

タイトルにも書きましたが、マジで転職して良かったです。

年収は約束通り上がりましたし、人間関係も良好。業務内容も応募要項の通りでやりたかった仕事ばっかり。

何よりリモートワークが嬉しいですね。通勤時間ないのラク過ぎる。

転職前は睡眠時間の平均が6時間だったんですが、転職後は毎日8時間寝てます。

唯一困っている点といえば、いわゆるお局様ポジの方におそらく嫌われてしまい、その人だけ腫れ物のように近づけないこと。

あと、中途入社がほとんどいない会社なので、ちょっと世間知らずな方が多いところでしょうか。まあそれも含めてやりやすいと言えばやりやすいんですけどね。

その他は『聞いてた話と違う!』みたいな面は全くありませんでした。

近年人手不足のシステムエンジニアなんでたまたま時節が良かっただけで、万人に『転職した方がいいよ!』とは言えませんが、少なくとも私の場合は大勝利でした。

これからの人生、この転職先の会社に骨をうずめる覚悟です。

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