『公金チューチュースキーム』とは

最近流行ってる『公金チューチュースキーム』の説明。

言葉の発祥元

私が調査したところ、初出はこちらのお方のリプライ。

その後、colabo問題で一世を風靡している暇空茜さんがこの言い回しを採用して一気に広まった感じです。

ただ、5ちゃんねるでは以前から『中抜きチューチュー』とか『公金搾取』とか似たような言い回しが頻出してましたね。

何を指す言葉なのか

簡単に言うと『公金(税金)をピンハネ(中抜き)する仕組み』です。

中抜きが得意な民間業者として、政府との癒着がウワサされるパソナグループや電通が有名です。

上記の例では『持続化給付金』という事業を政府が新たに興し、予算769億円でサービスデザイン推進協議会という謎の組織に仕事を依頼します。

サービスデザイン推進協議会はそのうち20億円を取って、電通に再委託という形で仕事を丸投げします。

電通は自分のグループの子会社にまたまた仕事を委託するという形で、約120億円をもらって別の会社に再々々委託します。

一応、委託元の電通には管理責任が発生するので『何もしていない』とは言いませんが、769億円かけた資金のうち、末端に行き渡るのは最小で5億円だけです。

これがいわゆる公金チューチュースキームです

しっかり委託元が管理責任を果たしていればいいんですが、例えばワクチン接種に伴う問い合わせセンターの設置事業では、パソナが委託した『エテル』という企業が本来100人の電話受付員を配置すべきところ、33人しか配置していなかったことが判明。全然電話がつながらないという事態が発生しました。

他にも、最近行われた東京オリンピックでは電通が競争相手を排斥し、不正に仕事の委託を受けたとして、家宅捜査や刑事訴訟の準備にまで発展しています。

何故公金チューチュースキームが発生するのか

儲かるからです。すべて金の為です。

例えば悪徳政治家Aが『日本の使われていない土地を活用して、田んぼを作る事業をやろう』と言い出したとします。

悪徳政治家Aはその為に予算100億円を組み、自分で作った会社、もしくは『見返り』がある仲良しの会社Bに100億円で事業を依頼します。これを『利権りけん』といいます。

仲良しの会社Bは100億円のうち50億円をもらって、また別の土木業者Cに50億円で仕事を丸投げします。

土木業者Cは更にそこから49億円取って残りわずか1億円で働く人を集めます。

現代日本ではこんなことがそこかしこで発生しているのが現状です。

例えば東京オリンピックでは本来日当20万円が出るはずのアルバイトに時給1600円しか支払われなかったり、福島第一原発で働く除染員に、同じく高額な日当のはずがコンビニバイト程度のお金しか払われなかったり。

民間業者は自分たちで作った商品を一生懸命宣伝して顧客に買ってもらい、売上を得るのが一般的ですが、パソナなどの中抜き業者は何もせずに大金が入ってくるので、政府は昆虫食推進とかいろんな事業を新しくやりたがるんです。

中抜きは何がよくないのか?

日本のGDP低下の原因になるというのがダメな理由です。

例えば上記に挙げた例では、本来100億円の予算で田んぼを作るはずだったので、性能の高いトラクターを買ったり、用水路を整備したり、高品質な農薬を買ったりして、とってもおいしいお米が出来るはずです。

でも実際には1億円しか渡らなかったので、ショボいお米しか作る余裕がありません。

165億円かけたはずの東京オリンピック開会式がめっちゃショボかったのは記憶に新しいですね。

働いた時間に対してどれだけおいしいお米がたくさん作れるか、というのがGDPなので、中抜きされまくってわずかな資金しか残らない公金チューチュースキームは、30年間日本のGDPがまともに上がらない歴史を作ってきました。

その他、例えばエンピツ一本作るのに100万円かけるような、不正な人件費増大の遠因にもなり、国民がいくら税金を払っても足りない、全部中抜き業者がピンハネしてしまうという事態が発生します。

『自分が儲かれば日本がどうなってもいい』という人間が減らない限り、公金チューチュースキームはなくならないのです。

公金チューチュースキームが疑われる事業の一覧

アイヌ利権アイヌ問題を利用し儲ける利権。
ADHD利権製薬会社が親の会に金を払い、障害と薬の有効性を売り込んでもらう利権。
寄付利権、募金利権colaboなどと密接な関連がある。
警察利権信号機の作成に伴う利権など。パチンコ業界と密接な関係あり。
障害者利権障害者を利用し、儲ける利権。
女活利権女性の活躍促進や男女共同参画社会の実現などの政府施策を利用し、儲ける利権。
スポーツ利権大会開催にともなう放映権やスポンサードで便宜を図るなどして得られる利権。
ニート利権ニートの雇用創出のために法人を作り、そこで儲ける利権。
防衛利権国防省・政府と軍需産業の間で発生する利権。
たばこ利権自販機用カード『タスポ』の開発などに関する利権。
フード利権昆虫食推進事業などに伴う利権。
道路利権高速道路の設置などに伴う利権。
電波利権電波使用を希望する企業団体との間で発生する利権。
再販利権再販制度維持にともなう利権。政・官と業界との互助的な利権。
他にも数えきれないほどある。

日本で中抜きが始まったのは1990年代後半から。
ちょうど日本の経済成長がストップした時期と重なってるんだわさ。