読めないと恥ずかしい漢字(新社会人向け)

今日は社会に出てよく使う漢字、そして日常の生活空間ではあまり使わない漢字やその意味のご紹介。新社会人の方向けに『覚えていて損はない』という言葉をチョイスしました。

まずはじめに

この記事を書く上でみなさんにお伝えしたいのは、言葉というのは時代によって意味が変化するということです。例えば『あたらしい』という言葉は昔、新た、つまり『あらたしい』というのが正しい読み方でした。

しかしいつしか間違ってアタラシイと読む人が多くなると、それが一般的になり、正しい読み方に変じました。結局のところ、言葉というのは多数派の意見で意味が変わるのです。そういう言葉やコトワザは大量にあります。

日本のオフィスシーンでもこの特徴は顕著です。『一般的にはこういう意味だけど、ウチの会社はこういう意味でこの言葉を使う』という局面をしょっちゅう目にします。

そういった場合には郷に入らば郷に従え、と素直に受け止めておくのが賢い処世術と言えるでしょう。『いやいやw本当の意味そうじゃないからw知らないと恥ずかしいですよセンパイw』なんて言おうものならあっという間に干されてしまいます。日本の企業は少数派が排斥されやすいですからね。

というワケで本日紹介する言葉もあくまで一般的な意味であって、企業ごとにローカルルールがあったりヒトによって良し悪しがあるのは知識として覚えておくといいと思います。

とはいえ、本来の意味を理解してあえて誤用するのと、知らないまま使っているのとでは気づいた時の恥ずかしさが段違いですから、ゆる~い感じで流し読みしていただけると幸いです。

進捗しんちょく

読み方:しんちょく

進み具合・捗り具合、物事がどの程度うまく(順調に)進んでいるか、という意味で用いられる語。「進捗は芳しくない」という風に単独で用いられることもあるが、「進捗状況」や「進捗率」のように連語表現として用いられることも多い。

引用元:ウェブリオ辞書

どんな会社でもよく使い思いますが、学生時代はあんまり携わらない言葉だと思います。『進捗はどうですか?』とか『進捗状況管理』とかって感じに使いますね。

一度、40過ぎのいい歳したオッサン(しかもエラい立場の人)が『シンポ』って会議中に読みだして思わずウワァってなった経験があります。オッサンのシンポ、気持ちよすぎ!爆笑をこらえるのに必死。

稟議りんぎ

読み方:ひんぎ

官庁・会社などで、会議を開くほどに重要でない事項について、案を関係者に回してその承認を求めること。

引用元:ウェブリオ辞書

例えば社用車とか会社で買い物する時、社内も認可を得る為に稟議書なるものを作って回覧し、ハンコを押してもらって許可を得る場合などに使います。『稟議回しておいて~』みたいな。稟議フローが全くない会社ってのはあまりないんじゃないですかね。

ちなみに上記にも記載がある通り、ヒンギも正しい読み方です。会社によってリンギかヒンギか読み方が分かれていたりしますので、覚えておくといいでしょう。

上長じょうちょう

読み方:じょうちょう

上長とは、上長の意味
上長とは、自分よりも年齢が上の人、あるいは地位が上の人のことである。上長の「上」は「序列が高い」「等級が高い」という意味があり、「長」は「人の上に立つ人」という意味がある。企業においては、「上司」とほぼ同義で使われる。

企業では、どこからどこまでが上長なのかといった定義が曖昧な場合が多い。一部の企業では「上長」とは何かを就業規則で規定しているところもある。一般的には、主任、あるいは係長以上の管理職に対して使われることが多い。

引用元・ウェブリオ辞書

ほぼ『上司』と同じニュアンスで使われます。じゃあジョウシでいいやんけ、と思いますがなんか使う人が多いんですよね、ジョウチョウって。

漢字そのままなので読めない人はいないと思いますが、他に上役うわやくとか言う人もいます。全部ジョウシの類義語なので意味は一緒です。

齟齬そご

読み方:そご

いわゆる「食い違い」の意味で用いられる漢語表現。互いの見解や行動にずれが生じ、上手くかみ合わないさま、または、そうしたずれによって事が円満に進まくなっているさまなどを意味する語。

齟齬は名詞としてもサ変動詞としても用いられる。たとえば「齟齬がある」「齟齬が生じる」という形でも「齟齬する」という形でも使われる。

引用元:ウェブリオ辞書

大体は『思い違い』とか『勘違い』というような概念で使われます。微妙なニュアンスを熟語で表してくれるのは便利で、学生時代は見かけませんでしたが社会人になってから度々見かけます。

『齟齬があれば解消しましょう』とか『齟齬があればご指摘下さい』という感じで使いますね。

決裁けっさい

読み方:けっさい

組織において責任のある者が部下から提出された案件について可否を決めること。

引用元:ウェブリオ辞書

ケッサイ。これも漢字通りなので読めない人はいないと思いますが、決済と誤字る人が非常に多くいますので気を付けましょう。

どちらも読み方は同じケッサイですが意味が異なります。『上司に決裁もらっておきますね~』とかいう風に使うことが多いです。

懲戒ちょうかい

読み方:ちょうかい

不正または不当な行為に対して制裁を加えるなどして、こらしめること。

引用元:ウェブリオ辞書

社会人じゃなくてもニュースとかしょっちゅう見てる人なら知ってますね。おおまかに言えば何かやらかして処分を受けることです。元々は行政処分上の言葉みたいですがどの会社でも使います。

ややこしいのは似たような言葉がたくさんあるところです。訓告くんこく訓戒くんかいという言葉もあり、同じように何らかのやらかしに大してのペナルティを指します。

そして処分の結果も解雇だったり減給だったり、はたまた降格だったり会社によってルールは様々です。従業員規約に書いてある場合が多いので自分の会社のルールを確認してみるといいでしょう。

控除こうじょ

読み方:こうじょ

差し引くこと

引用元:ウェブリオ辞書

アルバイト経験がある学生なら読めるかな?給与明細にダラダラと社会保険料控除とか記載がある熟語です。働いて得たお金のうち何万円も国から吸い取られるアレ。

特に総務関係の仕事をしている方は日常的に使う言葉だと思います。

相見積あいみつもり

読み方:あいみつもり
別表記:合見積り、合見積、相見積もり、相見積り、相見積

業務上の価格見積もりで複数企業に見積もりを出させ、比較すること。よりよい条件を提示した企業を選ぶために行う。「あいみつ」と略されることもある。

引用元:ウェブリオ辞書

営業の方とかはよく使う単語。そうでなくても、例えば自社にサービスや新商品の導入を決定する立場の人はふんだんに使う言葉でしょう。私は新卒の時にソウミツモリって読んでて恥かきました。バカですハイ。

例えば社用車を買う時、2つ以上の業者に車の値段を聞いて、安い方を選ぶといった場合に使います。『アイミツとって判断しましょう』っていう風に。

経常利益けいじょうりえき

読み方:けいじょうりえき
別名:けいつね

経常利益とは、本業による損益である営業利益(営業損失)に、本業以外の損益を加えて算出した利益のことである。

本業以外の損益は、受取利息や有価証券売却益などの営業外収益から、支払利息や有価証券売却損、有価証券評価損などの営業外費用を差し引いたものである。計算後の数値がマイナスになった場合は、営業損失と呼ばれる。

引用元:ウェブリオ辞書

総務の方とか営業の方とか、決算書をよく見る人なら絶対に覚えてなきゃいけない単語。読み方通りに見えますがここで挙げたのはケイツネ利益と読む方がいるからです。

『経常』と略されることが多いのですが、ケイジョウという音は他に類似した単語が多いので勘違いを誘発する為、あえてケイツネと読むケースがあります。これはもはや一般的に浸透しているので、『ケイツネリエキという読み方も間違いではない』と覚えておくといいでしょう。

毀損きそん

読み方:きそん

物をこわすこと。物がこわれること。「器物を—する」

引用元:ウェブリオ辞書

棄損、ではなくて毀損。パッと出てくるとあんまり読めないですよね。個人情報保護法の中で頻繁に登場する単語です。『個人情報の毀損を防ぐ』といった感じで使います。

日常生活ではあまり使わない言葉ですが、最近、社会で相次ぐ流出事故から日本の企業全体が個人情報保護に対してすごく敏感になっている背景があり、専門部署や研修制度を設けている企業が多いです。一部上場企業ならほぼ100%あります。

そんなワケで、どんな業種でも知っておいて損はない単語なので取り上げました。

まとめ

本日は社会人なら読めないと恥ずかしい漢字を10個ほど紹介させていただきました。

一応私の経歴に軽く触れると、社会人になってから20年ほど経過しており、M&Aやら何やら4,5社くらい渡り歩いてます。法人営業をやってた時期もありまして、いろんな会社を見させていただきました。

業種は偏っているので万全の知識があるワケじゃないですが、そんな経験の中で、他人が実際に間違えて使っているのを見た、もしくは恥をかいたような単語をチョイスしました。

お役に立てれば幸いです。

このプロジェクトのアジェンダ、クルーにネゴっといてくださ~いw