市民権を得てきた『人狼ゲーム』のご紹介

2019年7月11日

正体隠匿系ゲームの王様

やっぱりボードゲームと言えば代表的なのは『人狼ゲーム』
当ブログの最初の記事としてその人狼ゲームを紹介しようと思います。
人狼ゲームとはそもそも何か、その魅力などをお伝えします。

カードゲーム

人狼ゲームって?

人狼ゲームとは自分の正体を隠して議論を行い、勝利条件を満たすのを目的とする正体隠匿系ゲームの代表作品です。
基本的に多数派の村人少数派の人狼の2チームに分かれ、村人側は人狼を投票によって全員処刑したら勝ち。人狼は『自分は村人だ』と嘘をつき、最後まで処刑を免れたら勝利、という仕組みです。
こう聞くと単純そうに思いますが、戦術がいくつも開発されており、決まりきった展開になりにくく、大変奥が深いゲームです。

人狼ゲームの歴史

Dmitry Davidoff( ロシア語 : Дми́трий Давы́дов 、 Dmitry Davydov )は、ゲームの作成者として一般に認められています。 彼はモスクワ州立大学の 心理学部で1987年春に最初の試合を開催し、 モスクワ大学の教室、寮、そしてサマーキャンプに広がりました。

引用元:Wikipedia( https://en.wikipedia.org/wiki/Mafia_(party_game) )

上記のように、元々はドミトリー・ダビドフさんという心理学を学んでいた学生が、ロシアで『マフィア』というゲームを作ったのが元祖だそうです。
当初は村人と人狼の戦いではなく、一般市民とマフィアの争い、という構図だった訳ですね。
しかし1987年っていうと今から…30年以上も前ですね!
非常に長い歴史を持つゲームであることが分かります。

そんな人狼ゲームですが、最近では一般人にもかなり浸透するようになりました。
体感的には大体5~6年くらい前からでしょうか。

このように、2013年頃から一般メディアにも『人狼ゲーム』は露出してくるようになりました。
また、2013年7月には初めてスマホアプリとして人狼オンラインXが登場しました。
これは従来の、陰でひっそりと流行っていた人狼ゲームを初めて陽の光に当てたもので、暇な時間にオンラインで気軽に人狼ゲームが遊べるという画期的なものでした。
オンラインゲームなのでリアルで遊び相手を集める必要がなく、スマホアプリ化したことでプレイする敷居がグンと低くなったのです。
※それまでもオンライン人狼ゲームは存在しましたが、ブラウザベースでしか存在しませんでした。

イルルが本格的に人狼にハマったのも人狼オンラインXから

この頃の前後から人狼ゲームはちょっとだけルールを変えた派生作品がたくさん生まれ、オンラインで人狼を楽しめる環境も多く登場して来ました。
最近ではドンキホーテにトランプ、UNOと並んで人狼ゲームが売られてたりします。
いずれ人狼ゲームが国民的ゲームになる日も近いのでは!?と期待しています。

人狼ゲームの魅力

多くの人を虜にする人狼ゲームの魅力とは何なのでしょうか。
それはズバリ、何が起こるか分からないドキドキ感と、コミュニケーションがキモであるゲームだからだと思います。
イルルは対面もオンラインも含めると人狼を2000回以上はやってますが、それでも全然飽きないほど中毒性の高いゲームです。

パーティ

人狼ゲームには様々な役職が存在します。環境によって若干呼び方が違いますが、もっともオーソドックスなものだけでもこれだけあります。

名称能力
占い師一日に一回、対象が村人側か人狼か判別することが出来る
騎士対象に対しての人狼の襲撃を防ぐことが出来る
霊能者処刑した人間が、村人側だったか人狼だったか判別出来る
狂人人狼の味方であり、人狼が勝利すると一緒に勝利するが傍目には村人側に見える
妖狐第三陣営であり、村人側か人狼側が勝利条件を満たすと単独勝利する

これらの役職はランダムに設定される為、自分がどの陣営になるかはゲームが始まるまでわかりません。
そして、各役職ごとに千差万別な戦術が存在するのです。狂人が『自分は占い師だ』と嘘をついて人狼を勝利に導いたり、騎士が人狼に襲われそうな人を予測して護衛したりですね。
人狼ゲームは非常に不確定要素が多い為、『この時は必ずこうするべき』というセオリーが存在しません。
※厳密には存在しますが、非常に限定的な状況である場合だけです。
そのあたりが面白いところです。盛り上がります。戦術がハマるとドーパミンが出ます。
これが将棋や囲碁といったアブストラクトゲームにはない魅力の一つです。

また、人狼ゲームの大きな魅力のもう一つは、コミュニケーションが重要なゲームであるところです。
議論と言えばお堅い印象ですが、要はおしゃべりするゲームです。
物事を金田一少年のように推理したり、他人をスティーブ・ジョブズばりに説得するのが好きな人にとっては、この上なく刺激的なゲームです。
最近では一般企業のディスカッションにコミュニケーション能力の強化を目的として取り入られているケースもあるそうです。

――入社試験に人狼ゲームを採用した会社もありますが、有効な方法だと思いますか?

鈴木:就活生にその会社が何を求めているのかを考えさせる、いいきっかけになっていると思います。
“何をもって勝ちなのか”ということです。就活生にとっての勝利は、人狼ゲームに勝つことではなく、その会社に入ることですが、その人狼ゲームの中でどうふるまうのがその人の勝利なのかという別の目標が出てきますよね。
グループ内でのコミュニケーション能力や性格、資質、適性などを知るためにいい方法だと思います。

引用元:NEWSポストセブン( https://www.news-postseven.com/archives/20140505_253683.html )

チェスやバックギャモンのように頭を使うのは苦手でも、おしゃべりするだけのゲームなら何となく敷居が低いイメージがありますね。つまり、老若男女問わず楽しめるパーティゲームの側面が強いのです。
また、全員で議論をして進めていくゲームなので、プレイ中は『相手の手番を待つ』というダウンタイムが存在しないというのも長所の一つです。

さらに、人狼ゲームの大きな魅力の一つとして、初心者でも上級者に勝てるという部分があります。
イルルが羽生名人に将棋で挑んでも多分100回やって100回負けますが、人狼ゲームは前述のように不確定要素が非常に多いゲームなので、初心者でも勝てます。
例えばあなたが初心者で、人狼役だったとしましょう。
そしてすぐに人狼であることがバレてしまい、処刑されてしまったとしましょう。
でも人狼ゲームはチーム戦です。仲間の人狼が一人でも生き残れば、あなたも一緒に勝利します。
そういったところもリプレイ性を高める要因の一つです。

人狼ゲームの課題

さんざん人狼ゲームの良いところについて力説しましたが、逆に問題点も多く存在します。
ここではあえて、人狼ゲームの悪いところについて、あえて記述しようと思います。
いいとこばっか書いてもステマみたいだからな!

まず最初に挙げるのは、そのルールの構造上、簡単にゲームが崩壊してしまうという点です。
例えば人狼を割り振られた人が初心者で、『人狼だったんですけど何すればいいんですか』と発言してしまったとしましょう。これはサッカーで言えば自陣地のゴールにドライブシュートをキメに行くような行為です。人狼ゲームは初心者でも参入し易いゲームですが、やはり最低限の”動き”は理解していないといけません。
これはオンライン人狼だと特に顕著で、村人側が途中でプレイを中断してしまったりすると簡単にゲームが崩壊してプレイ続行不可能になってしまいます。例えば占い師が機能していない人狼ゲームっていうのはゴールキーパーがいない状態で試合をさせられるようなもんです。
誰もそんなのはやりたくないので往々にして『廃村』(ゲーム自体の中止)となります。
人狼ゲームは各プレイヤーに相応のモラルが求められるゲームなのです。
極端な話、俗にいう『荒らし』が一人混じるだけで、もうそのゲームはまともなゲームではなくなってしまいます。

☟荒らしによってゲームが崩壊していく例

また、人狼ゲームのもう一つの短所として、短気な人には向かないという側面があります。
人狼ゲームは基本的にストレスの溜まるゲームです。想像してみて下さい。村人なのに『お前が人狼だろ!』と疑惑の目を向けられ続けるというのは、痴漢冤罪で警察から取り調べを受け続けるようなものです。
感情に身を任せて怒り出す人や、泣き出してしまう人もしょっちゅういます。
そういった事態が発生するともはやパーティゲームというより『早く終わってくれ…』と願う拷問ゲームと化します。
予め参加する全員が『たかがゲームだから』という気概で臨んでくれればいいのですが、残念ながらそうもいかないのが現実です。特に、相手の顔が見えずに文字だけでコミュニケーションを図らなければならず、不特定多数と接するオンライン人狼では、特にこの特徴が顕著です。

また、これはゲームの性質上プレイヤーの努力では改善が難しいところですが、ゲーム中に追放(処刑や襲撃によって死亡)されると、その後の時間がものすごくヒマという短所があります。
プレイ中は基本的にダウンタイムがないと前述しましたが、死んでしまえば話は別です。
残りの時間は後ろのソファからゲームが終わるのを眺めていることしか出来ません。
例えば15人でゲームを開始したとして、一日の議論時間が10分としましょう。
基本的に人狼ゲームは処刑+人狼の襲撃で2人づつ人数が減っていくので、最大で1ゲームに70分もかかります。
すなわち、初日に処刑されるとゲームに参加出来たのはたった10分で、残りの60分は黙って見てることしか出来ないのです。
これは人狼ゲームの短所として多く挙げられるポイントで、派生作品にはこの部分を改善したゲームがたくさん存在します。

まとめ

本記事では『人狼ゲーム』の簡単な歴史とその魅力、また課題点をお伝えしました。
人狼ゲームは専用のプレイスペースが開設されるなど、近年大きな盛り上がりを見せているコンテンツであり、非常に魅力たっぷりのゲームですが、反面、課題点も多く存在します。
皆さんも興味を持ったら、是非一度遊んでみて下さい。イルルと同じ沼にハマりましょう。

良き人狼ライフをお送り下さい