【統一教会】ウワサと事実を分類して調べてみた

2022年7月、安倍元総理が山上徹也やまがみてつや容疑者に暗殺された事件。

山上容疑者は統一教会という宗教団体に個人的な恨みがあったとした上で、安倍元総理が教団と根強い関係にあると考え、その為に襲撃したと犯行動機を語りました。

※現在の正式名称は世界平和統一家庭連合せかいへいわとういつかていれんごうですが、便宜的に統一教会とういつきょうかいと記述しています。

山上容疑者の母親はこの教団に傾倒しており、親から引き継いだ不動産会社の資産約1億5千万円を全て献金してしまい、その為に家庭は崩壊。自己破産にまで追い込まれたそうです。

山上容疑者はそれまで在籍していた同志社大学を退学、父はノイローゼになり自殺。元々小児がんを患っていた兄もまた、自殺しています。確かに事実であれば、統一教会に家庭をめちゃくちゃにされたといっても過言ではないでしょう。

一体、この統一教会ってどんな団体なんでしょうか。

私は統一教会と関わったことはありませんし、神を信じていないので関わることもないですが、ネットで調べると玉石混交のウワサがたくさん出てきます。

そこで今日は、れっきとしたソースがある客観的事実と、正誤性のアヤしいウワサをそれぞれ比較してみました。

【事実】統一教会は韓国発祥

統一教会は文鮮明むんそんみょんという韓国人が創始者です。とはいえ、彼が生まれた当時、韓国は日本の統治下にありましたので、日本の文化にもある程度触れながら育ったと考えるべきでしょうか。

1945年に日本が敗戦し韓国の統治をやめた後、彼は1954年に『世界基督教統一神霊協会せかいきりすときょうとういつしんれいきょうかい』(通称:統一教会)を設立しました。

その後、韓国を母体にし日本を含めて世界中に統一教会を広め、1972年にはアメリカのニューヨークに総本部を築いています。

文鮮明の死後は、妻の韓鶴子はんくちゃが統一教会の総裁を勤めています。(統一教会公式サイトより)

文鮮明と妻の韓鶴子。

【ウワサ】統一教会の教義では『日本は悪魔サタンの国』

はっきりしたソースはないですが、統一教会は韓国国内にて、『韓国は正義の国で、日本は悪魔の支配する国である』と教えるそうです。聖典にそう記載されているそうな。(日本語版の聖典はそうした記述は削除されている)

もし本当ならカルト教団お約束の選民思想にまみれてることになりますが、どうなんでしょうね。韓国語版の聖典が入手出来ないのでわかりませんが。

これには韓国特有の反日感情が根底にあり、従軍慰安婦問題を抱える日本の女性は、韓国の男性に尽くさなければならない、感謝しなければならないという教義もあるとかないとか。

【事実】創始者は共産主義を敵視している

統一教会創始者の文鮮明は共産主義を敵視しています。つまり、政治色を持っている人物ということです。

これのソースは国際勝共連合こくさいしょうきょうれんごうという団体が存在する事実で、公式ホームページにはっきりと『創始者は文鮮明』、『この世から共産主義者が1人もいなくなるまで戦うのをやめない』と記載があります。

団体の名称からして、共産主義者に勝つ、を省略して勝共でしょうから活動内容は想像に難くないですね。

創始者が同じだからといって統一教会の信者も共産主義を敵視しているとはなりませんが、少なくとも文鮮明に関しては政教分離が出来ているかアヤシイことになってきます。

反共、つまり中国やロシアを敵視していることにもつながる。

【ウワサ】統一教会は中国では『邪教』認定されている

中国政府がはっきり声明を出したソースが出てこなかったのでウワサに留まりますが、共産主義の中国では統一教会(キリスト教と分けて"統一教"と呼称されている)は邪教扱いされているそうです。

つまり、犯罪組織と同義なワケですね。入信するなんてもってのほか。以下は中国の検索エンジン"百度"からの引用。

この記事は[環球時報ニューメディア]から転載されています。

最近、中国アンチカルトネットワークは「統一教」の状況を紹介し、宗派に対する中国の態度に言及しました。元の内容は次のとおりです。

私の国は「統一教」をカルト組織として特定しています。

前世紀の終わりに「統一教」は、私の国に根を下ろし、その影響力を拡大しようとして、投資スポンサー、観光、訪問などの名目で私の国に頻繁に浸透しました。子会社の「国際教育財団」は、かつて一部の国内都市で文化交流や教育協力などの形で浸透活動を行っており、違法な宣教活動を行っていました。

「統一教」は反共産主義の教義に忠実であり、いわゆる「サタンの側」に中国を含んでいます。

1997年、統一教は中国政府によってカルトに指定されました。2020年の新しいコロナ肺炎の流行の間、「統一教」に所属するメディアである「ワシントンタイムズ」は、「新しいコロナウイルスは武漢研究所から来た」という噂を誇大宣伝し、「法輪功」カルトメディアと呼応し、悪影響を及ぼしました。

引用元:https://baijiahao.baidu.com/s?id=1738212294346960942

ちなみにフランスなんかでは逆に、明確に統一教会の活動を禁止する法律が存在します。(反セクト法)

よく『統一教会が公然と活動できるのは世界中で日本だけ』なんて言われますが、どうなんでしょうね。

【事実】安倍元総理と統一教会は友好関係にあった

安倍元総理は統一教会の友好団体である、天宙平和連合UPFという組織に応援のビデオレターを送っています。山上容疑者曰く、これを見て安倍元総理への殺意を固めたそうですが、このビデオレターは実際に随所で見ることができます。(↓に貼っておきますが、すぐ消されるみたいです)

https://www.youtube.com/watch?v=jIauCvAhfM4

統一教会曰く、『UPFと統一教会は創始者が同じなので、(山上容疑者は)関係があると勘違いしたのではないか』と述べています。つまり、統一教会自体と安倍元総理は何の繋がりもないよと言いたいワケですね。

ただ調査すると創始者どころかメンバーも本部の住所も同じなので、全く関係ないと言い切る方が苦しいと思います。なので、事実認定しました。

【ウワサ】統一教会は自民党の票田となっている

統一教会と自民党は根強い関係があり、自民党議員は統一教会の国内活動を容認する代わりに票田(自分に投票するよう要請)しているというウワサがあります。

ただこの辺は証拠が残らないよううまくやっているようで、教団関係者の話によると『この議員候補なら統一教会の為になる活動をしてくれる、と誘導されることはあるが、強制はされない。もしあっても証拠を外に絶対に漏らさない』と述べてます。(5chがソースなのでアレですが)

ただ実際に、統一教会の信奉者や支持者は自民党の議員内に少なからず存在するようです。自民党が掲げた日韓トンネル構想の際も、統一教会の会長が一緒に写真撮影しています。

【事実】統一教会は献金トラブルが多い

統一教会は信者に対し献金をお願いしています。今現在も公式サイトにネット献金する仕組みが存在しますので、これは事実です。

そして統一教会は大変献金トラブルが多い団体です。先日、全国霊感商法対策弁護士連絡会という1987年に設立された組織がテレビ会見で発表した数値によると、昨年末までの約35年で、弁護士や消費生活センターが受けた統一教会に関する相談は3万4537件、被害総額は約1237億円で、昨年までの5年間に限っても約580件、約54億円だとのことです。

つまり過去5年の間、大体3日に1回は統一教会絡みの相談が寄せられているということです。

統一教会は7月11日の会見で『2009年以降にトラブルは起きていない』と主張しましたが、連絡会弁護士は2009年以降に起きた、統一教会側の責任を認めた裁判所の判決などを具体的に示し、『2009年以降も被害が出ている』と批判しました。

実際にソースがありますので、献金トラブルについては事実としました。

→ 旧統一教会に賠償増額の判決 多額献金を巡り 東京高裁

【ウワサ】統一教会は霊感商法を続けている

『すっごい可愛い子とデートにこぎつけたら、母親同伴で100万円の壺を売りつけられた』なんて笑い話がありますが、コレの元ネタとなっているのが統一教会。

統一教会では超高額な本や印鑑、壺を取り扱っており、『これを買わないと不幸になる』と揺さぶりをかけて不正に金銭をむしり取ろうとします。これは霊感商法と呼ばれています。得た金銭は本国の韓国に送金するそうな。

このことは40年近い歴史を持つ全国霊感商法対策弁護士連絡会によって広く知らしめられており、統一教会側に損害賠償命令が下された判例が多数あります。

ただ、過去には確かにそのような出来事があったようですが、今現在もそのような違法な活動を続けているのかは不明です。5chソースの話ですが『1990年代に社会問題になり、公安に目をつけられてからはそのような活動は禁止されている』と現信者の方が語っています。

【事実】統一教会には合同結婚式の習慣がある

合同結婚式って単語自体は聞いたことがある人が多いんじゃないでしょうか。カップリングされた統一教会の信者同士が一か所に集まり、何百組もの夫婦を一斉に成立させる結婚式のことです。

かつては創始者の文鮮明が信者の顔写真を見てカップル決めしていたようですが、現在はマッチングアプリを使って結婚相手を探すようです。

合同結婚式は毎年行われており、その様子は統一教会の公式ホームページで今も参照することができます。

相手が気に入らなければ結婚を拒否できるので強制結婚、すなわち人権侵害には当たらないようですが、他の宗教ではあまり例がない、異質な習慣と言えるでしょう。

統一教会 公式ホームページより抜粋。

【ウワサ】合同結婚式は信者獲得の手段

そもそも何故、このような習慣があるのでしょうか。一説によると合同結婚式に支払う費用は韓国人で14万円、日本人が140万円で10倍の差があり、韓国人男性と日本人女性が頻繁にカップリングされているとか。

つまり、『貧しくても、統一教会に入信すれば日本人の奥さんをもらえる』と喧伝して韓国人男性の信者獲得手段になっていたというんですね。また、前述のように日本を悪魔の国と標ぼうして、韓国人の血を混ぜることで浄化するのだとも。

そして、結婚して生まれた子どもは二世と呼ばれ、自由恋愛すら禁止されるそうです。

更に、文鮮明は『自分の思いのままに結婚すれば行く先は地獄であり、自分の思いのままにでなくて結婚すれば行く先は天国なのです』と信者に刷り込みをしており、全国霊感商法対策弁護士連絡会曰く、『洗脳された信者は文鮮明が指定する相手であればどんな相手でも良いという気持ちになった』と語っています。まあ本当のところはわかりませんが。

 元2世信者(40代):「信仰2世であります。母親がまず統一教会に“導かれる”という言い方をするのですが、母親が統一教会に通うようになってから、すべてが、家のことすべてが統一教会の教えに変わっていきました」

 そして、女性も旧統一教会に入信することになったといいます。

 元2世信者:「母の言われる通り、統一教会の、名前は伏せられていましたけれど、ビデオセンターというところに通って、そこから洗脳が始まっていきました」

 21歳の時、女性は結婚しました。統一教会の創始者・文鮮明(ムン・ソンミョン)氏が相手を決める合同結婚です。

 元2世信者:「当時は文鮮明のマッチングで合同結婚式を受けることになったのですが、相手は韓国人でした」「家もない職もない彼は日本に渡ってきて、私と一緒に生活をするようになりました。その彼は気に入らないことがあると私を殴る人でした」

 暴力は子どもが生まれた後も続いたといいます。

 元2世信者:「母は『絶対に離婚をしてはだめだ』と言いました。『祝福家庭、“合同結婚式を受けた家庭”が壊れることはサタンが一番喜ぶことだから』」

 母親の目の前でも暴力を振るわれたことから、何とか離婚を認めてもらえましたが、女性はまた結婚をします。再び合同結婚式で…。

 元2世信者:「彼(最初の夫)とは離婚できたんですが、母はとても悲しみました。なぜかというと、統一教会では『夫婦でなければ天国に行けない』と言われていたから。(再婚時は)教会長がマッチングすることに変わっていたんですけど、その相手も学歴、職業、年齢すべて嘘をついて申請をしてきた人でした。(再婚相手に)カードを全部使われてしまい、結局、夫によって自己破産させられるということになってしまいました」

 女性は文鮮明氏の死によって洗脳が解け、教会から離脱することができたといいます。ただ、母親は信仰を続けて孫にも信仰を強要してきたといいます。

 元2世信者:「今は母との縁を切って生活しているという感じです。犯人(山上容疑者)のしたことに関しては何一つ擁護することもないですし、正しいとも思っていませんが、ただ人生を統一教会によって破綻させられた身としては理解できてしまうという苦しい心情はあります。彼(山上容疑者)の本質的な恨みは教会に対する恨み、恐らく。そういう部分では理解できる」

引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/a86968204867a3c6efdf33d670b3279e1c9114f3

【事実】安倍氏一族と統一教会の関係は根深い

安倍元総理の祖父は岸信介きしのぶすけという人物です。彼は1957年から1960年にかけて第56・57代内閣総理大臣を務めましたが、当時から統一教会の支持者として公然と知られていました。

文鮮明が1968年、韓国に本部を持って発足した世界反共連合を同年4月に日本支部が設立した際、岸信介氏がこれに加わっており、また1974年5月7日、東京の帝国ホテルで開催された文鮮明の講演会『希望の日晩餐会』では、名誉実行委員長となっています。

更に、1984年にはアメリカで脱税容疑により投獄されていた教祖文鮮明の釈放を求める意見書を、レーガン大統領(当時)に連名で送っています。

東京都渋谷区南平台(地区は松涛)の岸邸に世界基督教統一神霊協会(統一教会)があり、よく足を運んだそうです。要は安倍元総理の実家は統一教会の本部だったということです。

岸信介の邸宅と統一教会本部。全く同じ建物であることがわかる。

【ウワサ】自民党は統一教会に牛耳られている

自民党は統一教会と蜜月の関係で、長らく教会の抱える違法性に目をつぶるどころか、メディアコントロールをして擁護していた(見返りは自分たちへの投票)というウワサがあります。

元自民党本部情報局国際部主事で、福田赳夫ふくだたけお元首相の秘書を務めた中原義正なかはらよしまさ氏は、『私が中野(四郎・国土庁長官)先生の秘書官を務めていた1970年代半ばごろにはすでに、彼ら勝共連合(統一教会の政治団体)は永田町で積極的に動いていた』と話し、さらにこう続けています。

「具体的には、議員会館の自民党国会議員の事務所に突然、『お手伝いさせてください』と訪ねてくるのです。それもひっきりなしに。容姿端麗な女性がだいたい1~2人で、年齢は20代後半ぐらいだったと記憶しています。給与などはいらず、すべてタダ働き。よく働いてくれるものだから、当時、ほとんどの自民党議員の事務所が採用していたと思います。

(疑問を持たなかったか?)いや、岸(信介元首相)さんが(旧統一教会教祖の)文鮮明氏と親しい関係だったからなのか、当時は思わなかった。その後、確か勝共議員連盟が作られ、ほとんどの自民党国会議員は参加していたはず。その流れが今も続いているのではないか」

引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/5241353e8e963b561334db9c953a741016054624

一説によると、一時期は100人以上の統一教会信者が秘書として自民党内部で働いていたそうです。(全国霊感商法対策弁護士連絡会の12日の記者会見より)

若い女性を送り込んで政治家に奉仕させ、統一教会にその活動を逐一報告させる。統一教会の為になるならば更なる"奉仕"と組織票を約束する…。ちょっと行き過ぎた想像かもしれませんが、そんな闇が日本の政治界にあったとすれば、日本は統一教会の傀儡国家だったと言っても過言ではありませんね。

一部のマスコミが全く報道しないのも恐ろしいだわさ