【初心者感想】塔ノ岳~丹沢山を日帰りしてみた

丹沢山は良い山がたくさんありますが、春~夏はヤマビルがたくさん出るという話を聞いて、『それなら冬の間に登っておこうかな…』と考えまして、ヤビツ峠→塔ノ岳→丹沢山→塔ノ岳→大倉というルートで登山して来ました。

ヤビツ峠まで

ほぼ始発で最寄り駅を出て、秦野駅に到着したのは午前7時過ぎ。

ヤビツ峠行きのバス停はわかりやすいところにあり、すぐにたどり着くことが出来ました。

びっくらこいたのはその行列の長さ。

めっちゃ登山客多いやんけ!!

バスを待っている間ヒマなので数えたところ、私の前に44人並んでいました。(ちなみに土曜日)

登山開始のスタートが遅れると致命傷なので大丈夫かなとヤキモキしてたんですが、幸いにも臨時のバスが出ておりまして、一本見過ごしてから座って乗ることが出来ました。

ヤビツ峠まで約45分かかるので、なるべくなら座って乗りたいところですよね。

また、厳寒期は道路が凍結して封鎖されてしまうことがあるらしいので、事前にネットで調べておくと〇です。

ヤビツ峠~三ノ塔まで

ヤビツ峠からは二ノ塔、三ノ塔、鳥尾山というなんだかラスボスダンジョンみたいな名前のを越して塔ノ岳を目指します。

当たり前だけど身体があったまってくるまでとても寒い!しっかりした防寒着(そしてすぐ脱げるもの)は必須です。

木道が整備されていますが、ところどころ壊れてます。
ザレ場が大変多く、小石を踏むとローラースケートみたいに滑るので注意。

三ノ塔までは順調に進むことが出来ました。

初心者~中級者向けのルートと聞いていたので緊張していたんですが、体感的には大山と同じくらいの路程だったように感じます。特に迷うような箇所もなし。

無事三ノ塔に到着!富士山がクッキリ見えました。

三ノ塔~塔ノ岳

三ノ塔から塔ノ岳のルートは明らかに異質でした。

それまでは道が渋滞するほど人がいたんですが、急に少なくなり、三ノ塔で引き返す人が多数いるのがわかります。

この原因は後々わかることになります…。

ドォーン!ハシゴ!!

ドォーン!稜線!!(幅約2メートル)

ドォーン!クサリ場!!

…はっきり言ってアスレチックみたいな場所でした。

稜線に架けられた細い橋(堕ちたら死ぬ)を渡るような箇所がいくつもあり、岩肌丸出しでロープも何も張られてない場所もありました。

特にクサリ場は結構角度が急で、ロッククライミングとまでは言いませんが、しっかり足元を確保して体重移動させていかないと危険でしたね。

出会う人は20代~40台くらいがほとんどで、シルバー世代や子連れは皆無。そりゃそうだ、無理だもの。

さすが技術的難易度3にランクされるルートです。高所恐怖症の人にはキツイ。

『これは引き返そうかな…』とも思いましたが、なんと道中に1人、こんな道をトレイルランしてる女性がいまして、バケモンかな?負けられないぞ!と元気づけられて前進。

足がヘロヘロになりながら到着!
山荘で食べたカップラーメンのうまかったこと…。

塔ノ岳~丹沢山

塔ノ岳山頂に着いた時点でほぼ正午。

山荘でポカリ(400円)とカップラーメン(500円)を食べて一息ついて、丹沢山まで足を延ばします。

隣の丹沢山までは片道1時間なので、往復2時間。充分帰って来れるはず。

多少のアップダウンはありますが、基本的に稜線続きなのでのんびり歩くことが出来ました。

湘南の街並みや江の島まで展望することが出来て気持ちいい道のりです。

日もすっかり高くなって、山頂と言えどそんなに寒くなかったです。

ただ、最近雨が降ったせいか地面がものすごい泥だらけで、ゴアテックスの登山靴じゃなければ悲惨なことになっていたと思います。それはもうグチョグチョでした。

どうしても歩いている際に泥の塊が靴の中に入り込んで不快なので、ゲイターがあれば良かったなと思います。

丹沢山に到着!少し雪が残ってました。

丹沢山~大倉バス停

この時点で時刻は午後14時。あれ?なんで二時間かかってんの?

のんびり歩き過ぎたせいか、予定時間をオーバーしてしまいました。

丹沢山頂のみやま山荘ではすでにチラホラ宿泊客が到着しており、女将さんも『下山するならもう行かないとまずいよ』との言。

日の入りの時間をチェックすると大体午後17時。残り3時間。

焦りながらダッシュで塔ノ岳に帰還します。(帰りは50分で戻れた)

そのまま大倉バス停目指してバカ尾根をダッシュ!!

これがね、結構キツかった。

階段がバカみたいに続くからバカ尾根、と呼ばれていて、逆に考えれば階段降りていくイメージで下山出来るんだろうと考えていたんですが、めちゃくちゃ膝に来る。

山は下山こそ注意しなければならないという先人の言葉が突き刺さりました。

おまけに階段と言っても大小のガレ場が多く、歩きにくいことこの上ない。

それでも限界を超えて小走りで下山し続け、やっと山を抜けたのが午後16:50頃。

マジで日没ギリギリという感じでした。

かなりの人を追い抜いて下山しましたが、あの人たちはその後どうしたんだろう…。

山を抜ける直前。この頃すでに日が陰っていた。
ディザースタームービーの主人公みたいに走り抜ける。

総評

およそ19キロの工程を早いペース(ヤマップ基準)で回って、8時開始~日没ギリギリに下山という形でした。休憩時間は約40分。

かなりキツかったですが、なにぶん登山三回目の初心者の感想なので、もっと慣れている人や若い人なら日帰りで大丈夫だと思います。

ただ、当たり前ですが岩場を上り下りするのできちんとした登山靴は必須。またストックもないとキツイです。

私が登った時は丹沢山山頂に少し雪が残っていた程度ですが、もっと積雪がある時期ならチェーンスパイクも必須。(てか三ノ塔~塔ノ岳のルートは雪積もってたらやめた方が良いと思う)

私はまだ日帰り登山しかしたことがないのですが、丹沢山山頂のみやま山荘はとても快適そうで(トイレは臭いけど)一泊してみたいな~って思いました。女将さんが親切そうでした。

日程に余裕があるなら一泊二日の方が楽しめるし安心だと思います。

余談ですが、丹沢山頂で少し中国人の男の子と仲良くなり、偶然、帰りのバスでも一緒でした。

英語も喋れたので、おそらく留学中の大学生でしょうか。とても礼儀正しかったです。

山ではこういう小さな出会いも楽しいものですね。

次はのんびりした山に行きたいなぁ