CIAが作った『サボりマニュアル』が面白い
イルルもCIAの工作員だったのかもしれない
スパイ映画なんかでよく出てくるCIAはアメリカの諜報機関として有名です。そのCIAが敵国を弱体化させる為に作った『シンプル・サボタージュ・フィールド・マニュアル』という公式文書が存在し、ネット上に公開されています。
一時期ネットで流行になったので知ってる人も多いと思いますが、大抵のブログだと一番面白いところだけ抜粋して記述してあるので当ブログではせっかくだからもうちょっと翻訳してみました。(全翻訳ではないです)
意訳混じりなので間違いもあるかもしれませんが、読み物として暇つぶしにどうぞ。
前文
このマニュアルには単純な妨害と、扇動を実行する方法が書かれています。サボタージュはクーデターとは異なり、詳細な計画や訓練された工作員を必要とせず、個人の市民が行うことが出来ます。
しかし単純過ぎるサボタージュはおススメ出来ません。悪いニュースは早く伝わるので、あなたの身が危険になるからです。
サボタージュには無害と思われる道具を利用しましょう。ナイフなどは持ち歩くのが難しいので、レンチ、ハンマー、マッチ、楽器など持ち歩いていて違和感がない、職業に合ったものを選びましょう。
サボタージュは大規模にやりましょう。例えば、工場を丸ごと吹き飛ばせば誰が犯人か分かりにくいので、あなただけの責任を責めることは出来ないでしょう。
もしバレた場合はもっともらしい言い訳をしましょう。レンチを落とした、電線を踏んだ、あるいは前日徹夜したので居眠りしてしまったとかでもいいでしょう。謝罪を繰り返し、『誠実な愚か者』を演じましょう。
鉄鋼関係
※当時は第二次世界大戦中だったので、鉱山の鉄生産力が特に重要視されていた。
- 鉱山の中のランプがすぐ消えてしまうよう、湿気をもたらしましょう。
- ツルハシはなるべく脆く作りましょう。すぐに折れるように。
- バケツを引っ張るチェーンに打撃を加えて、破損しやすくしましょう。
- レールや切り替えポイントを混乱させて、トロッコを渋滞させましょう。
- 石炭でなく岩をたくさん送り出して無駄な作業を増やしましょう。
交通関係
列車の乗務員の場合
- なるべく切符を間違えて発行しましょう。客同士の予約席が被ると面白いでしょう。
- 列車が出る直前か、出てしまった後に掲示板で列車の出発をお知らせしましょう。
- 列車を運行する場合、頻繁に列車を停止させたり、遅延させましょう。
- 人の荷物の荷札を勝手に張り替えておきましょう。
- エンジンのボイラーに水で柔らかくした石鹸を突っ込んでおきましょう。
車のメカニックの場合
- 駐車中の車のライトは常にオンにしておきましょう。バッテリーが早く消耗します。
- マッチ箱などに釘を入れ、停止している車のタイヤの下に置いておきましょう。
- タイヤチューブは充填する前に折り目をつけましょう。そうすると早く摩耗します。
- タイヤに空気を入れる時、左右の空気圧をバラバラにして一方に負荷がかかるようにしましょう。
- タイヤの在庫が余っていたら、油、ガソリン、苛性油をかけて腐敗し易くしておきましょう。
船の乗組員の場合
- 積極的に座礁して、効率的に無駄な時間を作りましょう。
- (開閉式の)橋は開けっ放しにしておいて、渋滞を引き起こしましょう。
- コンパスの近くに鉄の棒を置いて狂わせておきましょう。
- 貨物船では、軽い荷物の上に重い荷物を置いておきましょう。
- なるべく慎重な航路を取るようにし、余分な回り道を作りましょう。
コミュニケーション関係
※戦争中だったのでやはり工場などの製造業を想定して書かれている様子。
会議のやり方
- 決断を早めないよう、何事も決まったルートで行い、近道を認めないようにしましょう。
- 長いスピーチを頻繁にしましょう。愛国心の溢れる経験を騙りましょう。作り話でも可。
- なるべく5人以上で会議を行いましょう。
- 無関係な問題を出来るだけ何度も取り上げて下さい。
- 会議の議事録などは細かい言い回しまでこだわって作るようにしましょう。
- すべてが決定した後に再び会議を開き、その妥当性について協議して下さい。
- 常に合理的であるように注意喚起し、仲間にいちいち提案の理由を求めること。
- 決定事項の正当性を心配して、会社のポリシーに適合するか調査しましょう。
上司の場合
- 商品の注文には必ず書面を要求しましょう。
- 誤解を招く指示を出し、質問を無限に繰り返し、時間を浪費しましょう。
- 準備が出来ていても、可能な限り注文と発送を遅らせましょう。
- 在庫がカラになるまで新しい資材を注文してはいけません。
- なるべく高品質の資材を注文しましょう。
- 部下の仕事は常に、どうでもいいことを最優先してやらせましょう。
- 注文した重要な製品を欠陥品だと言って送り返してしまいましょう。
- パーツや素材を間違った住所に発送しましょう。
- 新人を教育する時は間違った指示を出しまくりましょう。
- 有能な社員を理不尽に叱り、無能な社員を優遇しましょう。
- もっともらしい言い訳で紙の仕事を増やしましょう。
- 一つの命令や小切手の発行などに3人以上の承認が必要なようにしましょう。
- あらゆる規定は書面の最後に記載するようにしましょう。
部下の場合
- 誤発注しまくりましょう。名前や住所をわざと間違えて注文しましょう。
- 役所手続きを長期化させましょう。
- 重要な文書のミスファイルをたくさん作りましょう。
- 文書をコピーする場合は、それも含めてミスファイルを作りましょう。
- 上司への電話は『忙しい』か『かけ直す』ことにして取り次がないでおきましょう。
- 耳障りなウワサを流しましょう。
作業員(現場)の場合
- 必要な作業の量を増やして、ゆっくり仕事しましょう。
- 工具を忘れたり、頻繁にトイレに行くフリをして仕事を中断する時間を増やしましょう。
- 外国語を理解出来ないフリをしましょう。
- 指示が難しいことを装い、何度も質問をしましょう。
- 仕事が出来ないことを、工具や機械のせいにしましょう。
- 新人に仕事を教えてはいけません。
- 行政には読めない文字や間違った内容で書面を作成しましょう。
- なるべく色んなグループに参加して、苦情一回ごとに会議を開きましょう。
- 製品にスクラップを混ぜましょう。
- 配線は間違えて繋げておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。他にもたくさん記述があるのですが、大体は製造業に関する項目ばかりですね。製造生産力の弱体化が国家の戦力に直結したからでしょう。
当時の時代はコンピューターが存在しませんでしたが、ビジネスシーンにパソコンが必須の現代で『サボタージュ・マニュアル』を作ればもっとすごいことになるでしょうね。サーバを破壊するだけで大ダメージですから。
よく抜粋されているのが『コミュニケーション関係』の部分ですね。日本の会社って工作員がめちゃくちゃ多い気がします。あなたの会社にも…もしかしたら?
仕事出来ない理由を道具のせいにする人って多いよねえ!?
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