『小さなお葬式』が本当に安かった話

2022年3月18日、母から『父さん、逝ったよ。』というラインが届きました。

『そっかそっか』と軽く返す私。

父は半年前からすい臓がんを患っており、医者から『春を迎えられたら奇跡』と言われていました。その言葉通り、初春にあの世へ旅立って行きました。

私もいい歳ですし、すでに覚悟は出来ていました。その為か特に悲しいという気持ちはなく、結局涙一つ流すこともなく、むしろ『お疲れ様』という感情で父の死を受け入れました。

むしろ何ていうか、『オスとして子孫を残したんだし、75歳まで生きたんだからもういいじゃん』っていう感じ。私自身がボケてオムツ生活するくらいならとっとと死にたいと考えてるからでしょうか。とにかく何ていうか、『もういいじゃん』って変に達観してました。父のことが嫌いだったとかはないですよ。

それはさておき私は長男なので喪主を務めなければなりません。人生で初めての出来事だったので、いろいろと下準備は進めていましたがやっぱり大変でした。

というワケで本日は父の葬儀の過程と、『小さなお葬式』が最安値だったというお話です。特に業者からロイヤリティーをもらってるワケではないので業者へのリンクとか広告はありません。生の体験談です。

(グーグルアドセンスが広告表示しちゃうかもしれませんけど)

相見積もりを取ってみる

『小さなお葬式』というのは一言で言ってしまえば手配師です。ユニクエストという会社が運営していますが、この会社が直接葬儀を挙げるワケではありません。いわゆる葬儀社の紹介業者です。

あらかじめネットで評判等を調べていたので、父の訃報を受け取った直後、すぐ『小さなお葬式』と別の業者に電話をしました。相見積もりを取る為です。ドタバタしてる時ほど足元見られやすいですからね。

どちらも電話応対の態度は好感が持てました。しっかりと『ご愁傷様でした』と声をかけてくれて、こちらの会話にテンポを合わせて、わかりやすく色々と説明してくれました。

すぐに業者から電話させるので待っていて下さい、とのこと。その言葉に従い電話を切って待っていると、ものの数分もしないうちに、あちこちから電話がかかってきました。客の取り合いなんでしょうね。引っ越し業者に相見積もりを取った時に似ています。

『小さなお葬式』はあくまで葬儀社を手配するだけ。

家族葬で大体18万~24万程度

葬儀にもいろいろと段取りがありますが、私の父は生前友達付き合いもなかったので、親族だけで火葬を行い告別式もお通夜もナシにしました。あんまりやる必要を感じなかったからですね。

実家に遺体を安置して、火葬場のスケジュールが空いたら運んで焼いて、墓に骨を納めてオシマイです。

檀家とか付き合いがある人なら別なんでしょうけど、特に仏教徒でもない我が家がなんで葬式の時だけ知らんお坊さんにお経を唱えてもらう必要があるのか理解不能だったんです。今思うと冷たいかもしれませんけど。

その希望を各業者に伝えたところ、『小さなお葬式』の紹介してくる葬儀社はいずれも、料金体系が完全にコントロールされてるので、本当に以下の料金表のまま。

小さなお葬式と別の業者にもいくつかコンタクトを取りましたが、大体は19万~22万、一番高いところで24万だったので、小さなお葬式が結局最安値でした。

葬儀って『お花をつけないと可哀想ですよ』とか『棺をグレードアップ出来ますよ』とか言って追加追加で料金を重ねてくるイメージがありましたが、小さなお葬式の紹介してきた業者はそんなことありませんでした。

むしろ位牌や戒名を頼めるか聞いたところ、『現代だとネット通販の方が安いですよ、大体1万円で済みます。ウチなら3万円かかっちゃいます』と、ミもフタもないことを教えてくれました(笑)

まあ、この辺はやってくる業者、更にはその担当者次第で当たり外れがあるでしょうね。

実際の見積書

こちらは実際の見積書兼申込書。葬儀社自体は『あんしん典礼横浜』という業者ですが、料金体系は『小さなお葬式』に則っているので、火葬場に支払う1万円を除くと料金は17万4900円(税込)でした。ホームページ上で宣伝している価格と完全に一致していますね。

私の場合、事前に資料請求してあったので3万円分値引きしてくれています。私が調べた上ではこれが最安値でした。

業者の対応とサービス

こういうのって安かろう、悪かろうなんじゃ…とも思いましたが、葬儀社の対応はとても良かったです。ネットで色々と悪いウワサも聞きますが、結局のところは業者と担当者次第なんでしょうね。

ただ、『小さなお葬式』は葬儀が終わった後にアンケートを受け付けており、サービス改善に役立てているそうなので、コンプライアンスはしっかりしている印象がありました。苦情の多い葬儀社は選択肢から外されていく仕組みなんでしょう。

父の亡くなった日、すぐに実家まで担当者がやってきて遺体を冷やす小型クーラーを設置。その他仏壇セット的なものも設置。火葬場のスケジュールを確認して約一週間後に車で火葬場へ。親族で別れをしのんで火葬終わり、という流れでした。

(余談)結局葬儀は全部で40万くらいかかった

ここからは余談ですが、『小さなお葬式』による火葬は約18万円で済みました。しかし母が変なところで信心深く、父に戒名と位牌を与えたいと言い出したので手配。その他、これはもう小さなお葬式は関係ない我が家の事情ですが、父が生前建てていた墓の名義を引き継いだりするのに色々と費用がかさみました。結局、全部で40万円くらいかかりましたね。

内容費用業者
葬儀約18万円小さなお葬式(の手配業者)
火葬10000円横須賀市の運営する火葬場
位牌約8000円Amazonで通販
戒名30000円本寿院(ネットで調べて注文)
魂入れ(開眼供養)10000円大乗寺(ネットで調べて注文)
墓の名義変更約30000円
納骨約30000円
墓への刻銘約10万円2人分
合計39万8000円
墓にはすでに祖母が入っていたのだが、なぜか父が祖母の名を墓に刻んでいなかったので一緒に業者へ依頼。
1人約5万だったので、2人分で10万もかかってしまった。

特に戒名も位牌もいらない、墓への刻銘もいらないという場合は18万+1万の19万で済む計算です。(自治体の火葬場によって値段の大小がありますが、大体1万~3万くらいみたいです)

私の場合は母に全部あげちゃいましたが、葬式というのは親族等からお香典をいただくのが通例なので、実際の支出は10万円以下で火葬が出来るんじゃないでしょうか。本当に最低限の場合ですけど。

日本はすでに貧困国ですから、あまり遺族にお金をかけると生者が困窮しちゃいますよね。

ちなみに父は祖母が亡くなった時、戒名だけで120万円使ったらしいです。私にはとても真似出来ない。

位牌もネットで注文できる。便利な時代である。

まとめ

というわけで本日は小さなお葬式は本当に安かったよ、というお話でした。

ネットで調べると他にスーパーマーケットで有名なイオンも葬式サービスを展開しているそうですね。

今の時代は葬式に何百万もかけるケースが減って来てる(業者に聞いた)ので、価格競争はもっと激化していくかもしれません。

安らかに眠ってくれ親父