『Back in 1995』クリア後レビュー(ネタバレなし)

バック・イン・1995。1995年代に戻った気持ちで、ノスタルジィな気分を味わおう!というコンセプトのゲーム。前から気になってて昨日クリアしたので感想を述べたいと思います。

ゲームシステム

それこそ1995年代にありがちだったウォークスルー形式のアクションゲーム。

まぁアクションと言えど、飛んだり跳ねたりはなくてラジコン操作で歩いてアイテムを取得して進んでいく流れ。バイオハザードやサイレントヒルに感覚が似ていると思います。

しゃがんでステルスしたり、ダッシュして敵をかわしたりっていうスタイリッシュな動きは出来ず、ズサッズサッと無機質な足音を立ててトコトコ歩いていくだけですw

わざとなのか旋回速度が非常に遅く、急に画面が切り替わってあらぬ方向に突っ込んでしまう感覚、この苛立ちは懐かしくて非常に1995年っぽいです。

難易度について

めっちゃ簡単です。途中で敵が出てきますが攻撃速度が眠っちまうほどトロいので歩いて余裕でかわせます。っていうかまともに戦ってるとアイテム不足に陥るので出来るだけ無視する方が得策。

主人公の体力は結構貧弱で、敵に囲まれるとすぐ死んでしまいますが、回復アイテムは豊富にあるので慎重にやっていれば大丈夫かと思います。

ただ、それでも万が一死んでしまうと『前回のセーブからやり直し』というこれまた1995年っぽい作りなので、戻し作業がかなりダルい。命を大事に。セーブポイントも数か所にしか存在しません。

一つだけ時限トロフィーがありますが、それさえ抑えればクリアと同時にトロフィーコンプリート出来ます。また、一回のプレイ時間が約2時間程度で、サクッと終わる値段相応のボリュームです。

で、面白いの?

面白いです。

本体価格1000円のダウンロード専売で500円セールなんかもやってるみたいですが、この金額なら十分楽しめると思います。ただ、1995年のゲーム黄金期を知らない人はちょっと共感しにくいところがあるかもしれませんね。

クリアまでさほど時間がかかりませんが、エンディング後の余韻は心地よいものでした。あぁそう来たか、っていう感じ。終盤に画面が暗すぎてちょっとイライラする局面があるのですが、こちらの攻略記事を見ながらプレイするとサクサククリア出来ると思います。

→ https://www.trovivo.com/entry/2020/09/08/134423

ネットで検索すればすぐ攻略記事が出てくるのは、1995年になかった良いところですね。

Back in 1995は PS4,PSVita,Steam,XBOX One,Nintendo Swich,ニンテンドー3DS で販売中です。

よもやま話:1995年とは…

ちょっと横道にそれて、1995年とはどんな年だったか回顧録。

1994年の年末に初代プレイステーションとセガサターンが発売され、新たな試みのゲームソフトが続々登場し、スーファミ一色だったゲーマーの環境が一新された年、それが1995年でした。

それまで横スクロールアクションやコマンド式RPGが主流だったゲームジャンルに3Dという魔法が加わり、『奥行き』がゲームの中で表現出来るようになり、よりリアルなゲームが作れるようになったのです。

既存のゲームでも(スーファミのマリオカートとか)奥行きのあるゲームはありましたが、一枚絵の中で疑似的に奥行きがあるように見せかけているだけで、3Dで表現されたオブジェクトの中を進むという技術はスーパーファミコンで実現することが難しかったのです。唯一例外なのはスターフォックスくらいでしょうか。

リッジレーサーとかめちゃくちゃハマった思い出。

『闘神伝』や『バーチャファイター』といった3D格闘ゲームが流行り、『アークザラッド』や『エースコンバット』などの名作が次々と生まれ、新作が出る度に新鮮で強烈なゲーム体験を提供してくれた年、それが1995年という年だったのです。まさにゲーム業界に革新が起きた年ですね。当時は『登場キャラクターがしゃべる』というだけで驚きだったものです。スーファミじゃフルボイスは無理ですから。

そんな時代に思いを馳せながら Back in 1995 をプレイしてみるのもいいでしょう。

え?1995年には生まれてなかった?そう…