P.T.みたいなホラーゲームを紹介(PS4)

2021年8月18日

夏ですね!ホラーゲームですね!
P.T.みたいなゲームしたいですよね!

P.T.とは

恐らく検索して飛んできた人はご存じかと思いますが、2014年、PS4の無料ゲームに突然何の前評判もなく『P.T.』というホラーゲームが登場しました。開発メーカーも『7780s』という謎の会社。これが一つの伝説の始まりでした。

ゲームの内容はというとロクな操作説明もストーリー紹介もなく、暗闇で目覚めた主人公が一人称視点で謎の廊下を歩き回るだけ。ほぼワンフロアで、グルグルと何度も同じ場所を周回するだけという作りでした。

しかし、何度も周回するうちに少しづつ変化が訪れます。バスルームに奇妙な生物が現れたり、女性の泣き声がしたり、幽霊が現れたり…。

周回を続けていると突如現れる幽霊、リサ。

全てが謎に包まれ説明が一切ないからこそ、奇妙な魅力がありヤメ時が分からなくなるゲーム。しかもこのゲームは『どうすればクリアなのか』が全然分からず、意図的にクリア方法が秘匿されていた為に当時は動画配信者が様々な挑戦を試みる動画が大人気でした。

そして世界中のゲーマーがこぞって挑戦したところ、数日後にはクリア方法が解明されやっとこのゲームの『正体』が判明しました。その正体は、小島秀夫監督が手掛けるサイレントヒルシリーズ新作の宣伝用ゲームだったのです。(P.T.はプレイアブルティザーの略)

いわば小島監督ならではの『仕掛け箱』だったワケですが、このP.T.は体験版という位置づけにも関わらずその恐怖表現手法が多くのゲーマーや開発者に大絶賛され、凄まじい高評価を得ました。小島監督はタダの試食品でホラーゲーム史を塗り替えてしまったのです。天才ですね。

その後、小島監督がコナミと喧嘩してサイレントヒル新作の開発は中止。それと同時期にP.T.もストアからダウンロードすることが出来なくなりました。その影響で、P.T.をインストール済のPS4が高額で中古販売されるという現象が発生したほどです。

この結果、P.T.からインスパイアされた多くのホラーゲームが登場しました。いわば『PT系ホラーゲーム』とでも呼ぶべきでしょうか。どの作品にも共通する特徴は下記ですね。

  • 敵との戦闘、武器の装備などアクティブな要素がない、または少ない
  • 操作は基本的に『移動』と『調べる』だけ
  • 終点まではウォークスルーのお化け屋敷のような作り
  • 同じ場所をループすることで変化が訪れる
  • ただそこを歩くだけで『怖い』という感覚を味わえる
  • シナリオ背景は直接的に語られず、プレイヤーの解釈に委ねられる
  • 比較的短い時間でクリア可能(長くても5時間程度)

それでは前置きが長くなりましたが、プレイステーション4で発売されているP.T.系ホラーゲームを紹介していきましょう。

Layers of Fear(レイヤーズ・オブ・フィアー)

かなり早い時期に発売されたPT系ホラーゲーム。ダウンロード専売。主人公は画家で、自宅をうろつき回り絵の具の材料を集めることが目的です。ほぼ一本道の作りで迷うことはないかと。3~4時間程度でサクッとクリア出来るので気軽に恐怖体験したい方におススメです。

『一体この主人公に何があったのか』を考えさせられる要素もあり、心地いい後味の悪さを味わえることでしょう。プレイしている感覚はかなりP.T.に近いです。でも心臓の悪い人にはおススメしません…。

無駄にタンスとか机の引き出しを開けられるのでやや戸惑う部分もありますが、お化け屋敷を歩く感覚で楽しめる一本です。

ストアリンク
https://store.playstation.com/ja-jp/product/JP0075-CUSA05947_00-LAYERSOFFEAR0000/

Layers of Fear 2-恐怖のクルーズ

レイヤーズ・オブ・フィアーの続編。前作は屋敷の中でしたが今作は船の中を歩き回るみたいです。私は未プレイですが『敵から追いかけられて逃げるシーン』などが存在するとのこと。若干アクティブですね。捕まるとゲームオーバーになってしまうとのことなので、そういう要素要らんって方は注意。

エンディングに分岐があり、システム面が前作から強化されているみたいです。ダウンロード専売。ちょっと『恐怖シーンの描写がワンパターン』という声も。

ストアリンク
https://store.playstation.com/ja-jp/product/JP0221-CUSA17181_00-LOF2GAMEJPXXXXXX/

Among the sleep(アマング・ザ・スリープ)

2歳児の赤ちゃんが主人公という奇抜なゲーム。夜中に寝床を抜け出した赤ちゃんはどこかに消えたお母さんを探しに行きます。何の変哲のないクローゼットでも、赤ちゃんの視点からでは空恐ろしいものに見えるから不思議。移動がハイハイなのでちょっとダルいですが、バブりながら恐怖体験出来ます。

残念ながら北米版のみで日本語には対応しておらず、私は途中で飽きてしまいましたが恐怖表現は他作品に比べるとマイルドなイメージです。また、例によって基本的にストーリー説明はほとんど無いので英語力がなくても大丈夫だと思います。

Visage(ヴィサージ)

2020年末に日本語対応した比較的新しいゲーム。ジャンルはサイコホラー。2021/8/17現在で40%OFFセールをやってます。ダウンロード専売です。椅子に縛り付けられた家族を順番に銃殺していくという、しょっぱなからショッキングなオープニング。

少しユーザーに不親切でキーアイテムの入手が困難な為、攻略サイト無しでは難しいという声も。公式サイトで『P.T.に影響を受けました』と明記されている通り、正統派なPT系ゲームです。目覚める時の構図全く一緒だし…。

このゲームでは『明かり』が重要なポイントで、主人公は明かりの近くにいないと正気度が下がり、やがて死んでしまいます。なのでプレイ中はとにかく電気のスイッチを最初に探すという電力会社の業者みたいなプレイングを強要されますが、少しづつ正気度を失う様はクトゥルフ神話TPRGを彷彿とさせてなかなか良いアクセントです。

プレイ後追記:ヴィサージ、プレイしました。
しかし感想としてはちょっと微妙なライン。上述のように明かりが消えると正気度が下がって幽霊に襲われてゲームオーバーなんですが、「あれ?なんで今死んだの?」って分からん殺しされるシーンが多く、直前状態のロードも結構前からなので戻し作業がメンドイ。おまけに何度も死ぬうちに恐怖感が薄れて、『幽霊ウザい』って感情が上回ってしまいました。

ストアリンク
https://store.playstation.com/ja-jp/product/UP3376-CUSA20594_00-SSVISAGEGAMEPACK/

Outlast Trinity(アウトラスト・トリニティ)

一部のファンから熱狂的な評価を受けているアウトラストシリーズ。こちらのアウトラスト・トリニティは1とそのダウンロードコンテンツ、それに2を加えてシリーズ作品を全部一本に集約したものです。(DISC二枚組)

私は未プレイですがストーリーが結構凝ってるらしく、SIRENシリーズが好きな方には特におススメ出来るとのことです。但し、敵から隠れたり逃げたりする要素あり。(相変わらずこっちから攻撃は出来ないw)

北米版しか販売していませんが、2だけは日本語字幕に対応しています。1は未対応。また、北米リージョンのゲームを動かす為か2は結構フリーズし易いみたいです。(しかしオートセーブがマメなのであんまり気にならないとのこと)

18禁ゲームであり、グロ要素などもあるとのことですが一本で2作品楽しめるので気になったら手を出してみるといいでしょう。基本的には親切な作りで、意外にも難易度は低めらしいです。

Evil Inside(イービル・インサイド)

母親を亡くし、父親も逮捕された過去を持つ少年がスピリチュアルボードを集めて母親と交信しようとするサイコロジカルホラー。同じ回廊をグルグルするあたり順当にPTPTしてるゲームです。ダウンロード専売で、お値段1280円なので気軽に遊べる部類ですね。

PS4版の他にPS5版も出ているのでそっちは映像とかが強化されてるんじゃないでしょうか。今やってるヴィサージをクリアしたら手を出してみたい。値段相応にボリュームは少なく、サクッと全クリ出来るとのこと。一応パズル要素なんかもありますがそんなに難しくはないそうです。グロ要素は無し。

一体両親の間に何が起きたのかを突き止めるストーリーだそうです。まあPTやってれば何となく想像出来るけどね…。開発はほとんど無名の企業であるJanduSoft。

プレイ後感想:イービルインサイド、トロコンしました。
内容としてはホントPTの拡張版みたいな感じ。家の作りほとんど一緒。ただ残念ながら幽霊のグラフィックのクオリティがPS2時代みたいな感じでかなりショボい。トロフィーがそのままヒントになってるのでゲーム自体はサクサク進めてトロコンも簡単。ほんと短いお化け屋敷に立ち寄るイメージですね。

ストアリンク
https://store.playstation.com/ja-jp/product/JP0078-PPSA03571_00-EVILINSIDE000000/

biohazard 7 teaser -beginning hour-(バイオ7体験版)

ドンパチメインだったミリタリーアクションと化しているバイオシリーズを『原点回帰』し恐怖に主眼を置いたバイオハザード7。その体験版です。まだダウンロード出来ます。(PSN+会員のみ)

明らかにPTを意識して作られており、何に使うのかよく分からないアイテムや謎が散りばめられ、配信後のアップデートによって複数のエンディングが実装されるなどなかなか見どころのある一本です。当然無料。

さすがにPTを超えることは出来ませんでしたが当時は色々と憶測が飛び交い、宣伝効果は十分にあったような気がします。本編とほとんど繋がってないので本編クリア済みの方も楽しめると思います。攻略サイトの情報無しではトゥルーエンドに到達するのはかなり難しい。ちょっとした戦闘要素があります。

以上、PT系ゲームのご紹介でした!