Razer Phone2 のバッテリーを自力で交換してみた

2年ほどRazerPhoneレイザーフォン2を愛用しています。

今はもう型落ち感がありますが発売当時としては超ハイスペックのゲーミングスマホでしたし、SDカードリーダーとIPX7(完全防水)を備えたスマホはなかなか存在しません。それに周りの人間がまず持ってないから"特別感"があるし何より背面のロゴマークが光るのがカッコいい。(重要)

でもそんなレイザーフォン2ですが、購入してから2年半ほど経過しバッテリーが大分ヘタってしまうようになりました。直近ではゲームアプリで遊んでいると1分で1%減るようになってしまい、2時間も遊んでると充電はほぼスッカラカン。常に充電してないとダメな状態。

こりゃなんとかせんとイカンということで、自力でバッテリー交換してみることにしました。

バッテリーの購入

レイザーフォン2のバッテリーの型番は『RC30-0259』です。海外通販サイトだと1~2千円で売ってますが輸送料が+2千円くらいかかりますし、到着まで2か月ほど待たされるので国内で探すことにしました。

日本のAmazonで調べたところ、お値段約6000円と高めですが、工具付きのものが売っていたのでこちらを購入しました。バッテリーはすぐに封筒に入って届きまして、純正と書いてある通り確かに『RAZER』の刻印がされているバッテリーパックが届きました。↓

早速挑戦してみる

バッテリー交換手順を日本語で親切に説明してくれてるサイトなんて存在しなかったので、以下の動画を参考にして早速取り掛かってみました。

おおよその手順

  • 背面のガラス製カバーをでデバイスオープナーで開ける。接着剤を慎重に引きはがす。
  • 非常に小さいネジを精密ドライバーで外す。磁石入りの精密ドライバーがあれば吉。
  • 向かって上部にある、ロゴを光らせる部品をコネクタ外してから外す。黒いシール部分は慎重に引きはがす。
  • バッテリーを保護している金属部分を外す。こっちも接着剤ついてるので慎重に。
  • バッテリーの背面にくっついているシール状の部品(ワイヤレス充電用?)をコネクタ外してから剥がす。
  • バッテリー自体から伸びている給電コネクタを外し、バッテリーを外す。

バッテリーを外した後は新しいものに交換して、上記の手順を逆にやれば良いです。

難易度について

めちゃくちゃ難易度高かったです。私が技術職ではないズブの素人のせいもありますが、最初のステップの背面カバーを外すのがめちゃくちゃ難しい。動画だと簡単そうにカパッと開けてますがとてもこんな風にはいかず、結果としてバキバキに割れてしまいました。

一応、ドライヤーで温めてから少しづつカッターナイフで隙間を空けて、そこに工具でセットになっていたデバイスオープナーを使ってこじ開けていこうとしたんですが、カッター入れた時点で亀裂が入り、どうやっても割れちゃうんで仕方なく壊して開けました。氷河がバリバリ壊れてく感じ。この辺、セットで付属してる工具は全く役に立ちませんでした。

背面カバーを外す、というよりは"剥がす"というイメージを持って下さい。恐らく専門工具のヒートガンやジミーカッターなどがあれば上手に剥がせるのかもしれませんが、よほど手先が器用でないと難しいかと。まぁRazer側は分解なんて前提にした作りではないでしょうから、当然っちゃ当然。

しかし一度背面カバーさえ外せば後の手順はあまり詰まることはありませんでした。部品のそこかしこに接着剤が使用されていますが、慎重に剥がしていけば大丈夫。背面カバーほど難しい部品はありませんでした。

しかし最後のバッテリー交換時に一つ大きな問題が発生。

「ん?これサイズ合わなくね?」

新しく用意したバッテリーは間違いなく純正品なんですが、なんだかタテのサイズが合わない。元々ハマってたバッテリーがタテヨコ5*5だとすると、新しいヤツはタテヨコ3*5みたいな感じ。振動を与えるとスライドパズルみたいに縦に少し動いてしまう。

よく見ると、元からハマってるバッテリーは絶縁テープのようなものでカサ増しされていて、レイザーフォン2のバッテリースペースにピッタリハマるように加工されてました。何でこんな面倒な作りになってるんですかねこれ?

このバッテリーは直接給電コネクタが伸びてるので、微妙にタテに動くというのは致命的で、ちょっと強く振動を与えようものなら簡単にコネクタが外れてしまいそうでした。もしそうなったらまた分解して手当してやらなきゃいけない。しょうがないので、私はその微妙な5ミリくらいの隙間にタコ糸を詰めて動かないようにしました。絶縁テープ巻けばなんとかなる気もしましたが持ち合わせがなかったので。何ともジャンク感のある内装になってしまった我がスマホ。

結果としては一応成功

4~5時間かかりましたがバッテリー交換自体は一応成功しました。損失した背面カバーは前から使っていた落下衝撃防止用のカバーケースを使うことで代用。多分、スケルトンのカバーケースなら基盤とかが丸見えになって逆にクールかもしれません(笑)

カメラ部分が剥き出しになって防水性能も失われてしまいましたけど、一応バッテリーは復活しました。とはいえ、8時間くらい経過すると50%切ってしまいますが。新品の時は丸2日くらい持ってたような気がするんですが、バックグラウンドアプリが多くなったせいですかね?それともマザーボードの劣化も関係あるんでしょうか。

バッテリー代に6000円かかりましたが新しいスマホを買うよりはるかに安いので、これでまた1~2年もってくれたら御の字っていう感じです。CPUはSnapDragon845で最新のスマホに比べると半分くらいの性能しかありませんが、それでも最近のゲームを動かす分には十分なスペックです。

まとめ

  • 素人でもなんとか交換は可能
  • ヒートガンやデバイスオープナーなど専用器具がないとスムーズにはいかない
  • 接着剤をバリバリ剥がすことになる(背面カバーを復旧するなら動画のように専用の接着剤必須)
  • 交換は自己責任、文鎮化する覚悟で臨むべし
  • 磁石入りの精密プラスドライバーがあるとラク
  • バッテリーのサイズが合わない場合は手当が必要

発売してから2年以上経過したので同じ悩みのユーザーは結構多いんじゃないでしょうか。海外製品なので扱いが難しいのか、国内の業者でバッテリー交換を請け負っているところはまず存在しません。iPhoneとかなら星の数くらい居るんですけどね。

Razer本体に送って交換してもらうというのも手かもしれませんが、サポートサイトを見る限りでは請け負っているかは分かりませんし、英語で取引しなきゃいけないようなのでハードルは高そうです。何より郵送の往復に何か月もかかってしまう。

というワケで交換するなら自力が手っ取り早いですが、本当に難易度の高い作業でした。よほど愛着がない限りは新しいのを大人しく買うのをおススメしますね…。

ちなみに『RazerPhone2 Battery Replacementバッテリー交換』とかで検索すると以下の記事がヒットしたりしますが、こちらの前面フロントパネルから剥がす手順はRazerPhone無印のものなので注意して下さい。RazerPhone2は背面カバーからのアプローチです。くれぐれも間違えないように。
https://www.ifixit.com/Guide/Razer+Phone+Battery+Replacement/119368

RazerPhone3が出てればなぁ~