世界最古のボードゲーム『セネト』をご紹介

2019年7月13日2019年7月30日

ボードゲームは神聖なものです

突然ですが皆さん、世界最古のボードゲームってどのくらい前に存在していたと思いますか？
以下の３つの中から選んでみて下さい。

１番　50年前
２番　1300年前
３番　5500年前

　

正解は…
３番の5500年前！！

そう、人類がまだ鉄器も持たない時代からボードゲームは存在していたのです。今回はそんな古代のボードゲーム『セネト』のご紹介です。

Contents

1. 古代のボードゲーム『セネト』って？
2. セネトの遊び方
3. セネトの魅力
4. セネトのビミョーなところ
5. セネトを遊べる場所
6. まとめ

古代のボードゲーム『セネト』って？

セネトは紀元前3500年頃にはエジプトに存在していたことが確認されている最古のボードゲームです。
日本はまだそのころ縄文時代で、石を削った武器で動物を追い回していたような時代でした。
そんな想像を絶するような遠い昔に作られたセネトは、どんな形をしていたのでしょうか。
こちらがその『セネト』です。

引用元・ブルックリン美術館( https://www.brooklynmuseum.org/opencollection/objects/3536 )

どうでしょう。
見た目にも美しい色合い、遊び心をくすぐるコマの造形、しかもコンポーネントを箱にしまっておける機能性の高さ。現代でもイエローサブマリンに売ってそうなほど完成度の高いボードゲームに見えます。
こちらのセネトはただのオモチャではなく、エジプト新王朝の時代では神聖な道具として認識されていたようです。

エジプト新王国の時代（紀元前1567年 – 紀元前1085年）には、セネトは死者の旅のための護符になった。ゲームにおける運の要素と、エジプト人の決定論への信頼がその理由で、成功したプレイヤーは、国の神殿の偉大な神々、ラー、トート、しばしばオシリスらによって守られると信じられていた。そのため、来世までの危険な旅のために、セネトは大抵、墓の中で他の実用品と共に置かれ、ゲームは死者の書の第17章で言及された。ゲームはレバント、キプロス、クレタにも広がったが、宗教的な意味は弱まった。
引用元：wikipedia( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%8D%E3%83%88 )

セネトの遊び方

セネトは一言で言えば２人用のスゴロクです。しかしマスは30しかないので、比較的短時間で遊ぶことが出来ます。
サイコロ代わりに棒を投げてマスを進み、先に自分のコマ(複数ある)を全てゴールさせた方の勝ちです。
しかしそれだけではありません。
上に引用した画像をよ～く見て欲しいのですが、なんだか変な記号の描かれたマスがありますよね。
これはいわゆる『〇マス戻る』とか『ここに止まると〇が出るまで進めない』といったスゴロクによくある特殊マスなのです。
世界最初のボードゲームにしては大変よく考えて作ってありますね。
※さすがに取扱説明書は古代エジプト人も付属してくれなかった為、正確なルールは判明してないそうなのですが、現代ではそのように解釈されています。

セネトの魅力

遥か昔のゲーム『セネト』ですが、現代でプレイしても全然遊べます。
古代のエジプトに想いを馳せながら遊んでみるのも一興ではないでしょうか。

セネトは前述の通りスゴロクです。
つまり、ダイス運によって勝敗が左右されるゲームなので、ある程度慣れた人と遊んでもそれほど実力差が出てくるゲームではありません。セネトはローカルルールが多々ありますが、基本的には『相手のコマを邪魔しながら自分のコマを進める』という流れになります。
序盤は何となくコマを進めるだけでもいいのですが、お互いのコマが残り少なくなってくると結構アタマを使う展開を楽しめますよ。